〔PICK UP〕北総鉄道北総線(東京都・千葉県)

北総鉄道北総線 普通 西馬込行
千葉ニュータウン鉄道9100形 印旛日本医大にて
 
 京成高砂駅と印旛日本医大駅間を結ぶ北総鉄道北総線。千葉県最大のニュータウンである千葉ニュータウンと都心を結ぶ鉄道路線である。区間のうち、京成高砂~小室間は北総鉄道が第一種鉄道事業者として運行する一方で、小室~印旛日本医大間は千葉ニュータウン鉄道が第三種鉄道事業者、北総鉄道が第二種鉄道事業者として運行されている。なお、全区間で京成電鉄が第二種鉄道事業者として、京成成田空港線(成田スカイアクセス線)を運行しており、全区間で運行会社が二重に存在する区間となっている。同区間を運行する列車のうち、スカイライナー(臨時ライナーを含む)とアクセス特急は京成電鉄が運行するものであり、その他の種別を北総鉄道が運行している。利用者としてはどちらの列車を利用しても運賃は変わらず、運行会社の違いを意識する必要はない。  北総線の列車として運転される列車は、現在、特急と普通の2種別がある。特急は平日ダイヤの朝夕で運転されている種別で、運行本数は限られている。この特急は京成の列車であるアクセス特急とは停車駅が異なり、停車駅がやや多い。一方、大半の列車は普通である。この普通は、直通先の種別に関わらず、北総線内では普通として各駅に停車する。北総線には京成本線・押上線、都営浅草線、京急本線・空港線・久里浜線への直通列車が設定されている。その中でも京急空港線羽田空港第1・第2ターミナル発着の列車が多く、羽田空港でも印旛日本医大はよく見かける行先の一つとなっている。この他へ直通する列車は、浅草線の西馬込や京急線の金沢文庫、遠いところでは京急久里浜線の三崎口発着の列車もある。印旛日本医大まで行く列車が多いが、車両基地がある印西牧の原や千葉ニュータウン中央発着の列車もある。また、他路線へ直通する列車がほとんどだが、線内の新鎌ヶ谷や矢切発着の普通列車も少数ながら設定されている。
 北総鉄道は自社車両とともに、千葉ニュータウン鉄道が所有する車両も運行している。千葉ニュータウン鉄道の車両は車体に黄色の帯を纏っており、北総鉄道の自社車両とは区別されている。写真の9100形も千葉ニュータウン鉄道が所有する形式の一つである。直通先である京成・都営・京急の車両も北総線の列車として乗り入れてくるため、線内ではバラエティーに富んだ車両を楽しむことができる。