【PICK UP】ANA Boeing 787-10(78I/781)

ANA Boeing 787-10
JA900A 福岡空港にて
主に羽田発着の中国・東南アジア路線で使用されている希少機材
現在、ANAでは国内線、国際線の両方でBooeing 787-10が活躍している。写真のJA900AはANAが2019年春に初めて受領したBoeing 787-10で、国際線機材として運用されている機材である。
2019年春から2022年にかけて受領したBoeing 787-10は、JA900A、JA901A、JA902Aの3機で、いずれも国際線機材として投入されている。エンジンはそれまでに導入済みだったBoeing 787-8、-9と同じくロールス・ロイス製のTurent 1000を搭載。国際線では国内線より一足先に、-8、-9、-10のBoeing 787の全バリエーションが揃った。機内は3席種の計294席配置。ファーストクラスはなく、ビジネス、プレミアムエコノミー、エコノミーの3クラスを備えている。期首側の38席はビジネスクラスとなっており、互い違いにフルフラットとなる「ANA BUSINESS STAGGERED」を採用。続いて、翼前方の21席は2+3+2列配列のプレミアムエコノミー、後部は3+3+3列(後列は2+3+2列)配置のエコノミークラスが配置されている。全座席ともにシートモニター、電源が装備されており、快適なフライトを楽しむことができる。
投入当初は成田を拠点とし、主に東南アジア方面路線に使用されていたが、最近ではANAの東南アジア路線が羽田へ移管されたことに伴い、当機も羽田を拠点を活躍するようになった。現在は主に羽田-シンガポール、バンコク、ホーチミン、上海線で運用されている。以前は成田を拠点に運用されていた機材だったため、国内線で運用される機会はほとんどなかった。しかし、2021年~2022年の年末年始に初めて羽田-福岡・新千歳・那覇に投入され注目を集めたほか、羽田に拠点を移した現在は、同型機の機材繰りの影響から代替機として稀に国内線で使用されることがある。幹線路線のほか、羽田-函館・松山・長崎・熊本・宮崎線などで使用された実績もあり、国内線で搭乗できればかなりラッキーな存在と言える。写真は福岡空港で撮影したものだが、この日もやはり突発的な機材変更により、急遽来福したのを偶然撮影することができた。
なお、国内線用のBoeing 787-10とは機内の座席構成が大きく異なるため、国内線予約サイトや運行状況においては、国内線用が「78K」と表示されるのに対して、こちらは「78I」と表示され区別される。一方、国際線サイトでは「781」と表示されている。3機しか在籍しないため希少な存在であり、ビジネスシートはプレミアムクラス、プレミアムエコノミークラスは普通席となるので、国内線で運用される際には、乗り得な飛行機となっている。