【管理人室】旅行の流れ 立案から記録まで

 
 旅行は実行するときだけが旅行ではありません。旅行は一つの大きなプロジェクトです。立案から始まり、計画を立てて、いろんなものの手配をして、旅行日を迎えます。この準備の作業もまた旅行を楽しいものにしてくれる存在だと思っています。また、旅行から帰って来てからもプロジェクトは続いています。私の場合は、旅行記を作成していますが、数か月間に渡って動いてきたプロジェクトを記録する作業もまた旅行を楽しい思い出にする大切な作業だと思っています。今回はこの旅行というプロジェクトについて、私の場合の基本的な流れについて書いてみたいと思います。
 私の場合、ここに掲載している旅行記の旅行は、立案から旅行記の作成完了まで、半年くらいの時間をかけて行っています。月に一度ほど旅行に行きますので、それぞれの旅行というプロジェクトが同時並行的に動いている感じです。
 旅はまずどこに行くのかというフワッとした妄想から始まります。時にあの路線に乗ってみたいから行こうというときもあれば、航空券が安いから行って見るかと思い立つときもあります。夏場は大雨や台風というリスクが伴うので、あまり遠出となる旅行はしません。こうした天候も目的地選びに関わってきますが、大体旅行日から3~5か月前には、目的地を決定します。
 目的地が決まったら、計画を進めていきます。何をしたいのかをとりあえず書き出して、それがなるべく全て実行できるような案をつくっていきます。ただ、もちろんお金や日程との相談にもなりますから、諦めたり、妥協する部分も出てきます。それはそれで宿題として、次回以降に現地に行く理由ができていいのかなと思います。企画きっぷを検索したり、行き帰りの交通費なども調べながら、計画のアウトラインを決めていきます。私の場合、結構休日の融通が利くので、アウトラインが決まった段階で、航空券とホテルは予約をします。大体3か月前にはアウトラインが出来上がっています。正直、旅行で一番楽しいのは、実行するときよりも計画で妄想するときかもしれません。
 旅行日まで2か月を切ると、詳細なスケジュールを決めていきます。都市部の通勤路線に乗る旅は、そんなに厳密に時間を決める必要もないので、ダラダラして2週間前くらいに決めることも多いです。一方で、特急列車に乗る旅は1ヵ月前にきっぷが発売されるので、1ヵ月前までには詳細なスケジュールまで決めておきます。1か月前にちょうど別の旅行に出かけているときは、出かけた先の駅で、次の旅行のきっぷを買うことがあります。旅行中に次の旅行にワクワクしていられる瞬間がとても楽しいですね。
 2週間前になると、どこでご飯を食べるのかというのも調べ始めます。最近では、全国旅行支援を活用する旅も多く、クーポンをどこで使うのかをよく調べています。どこの県もなかなかサイトが余所者には使いづらくて、地図とにらめっこしています。訪れる観光地がある場合は、どんなルートで歩くのかなど、詳細を詰めていきます。
 そして、旅行当日がやってきます。計画に沿いながら、旅を進めます。自分で何か月も前から計画してきた旅程をいよいよ実行する瞬間です。旅行は、乗り物、街、景色、人など、いろんなものとのリアルな出会いを楽しむ時間です。あまり旅の途中で調べものをしてしまうと、せっかくの旅でスマホに夢中なんてことになりかねないので、できるたぎり旅行前に調べものは済ませ、気になったら帰ってから調べるようにしています。
 旅行から帰って来てからも旅行は続いています。まずは乗車した路線をGoogle mapのマイマップに記録します。鉄道路線の乗車記録は、乗りつぶしオンラインでも記録していますが、バスなども含めてすべての乗車記録をこのマイマップで記録しています。これまでの乗車した鉄道、バス、船舶、航空の全ての路線をすべてここに記録しており、鉄道だけでなく、すべての乗車路線を一覧的にみれるようになっています。
 そして旅行後に行う一番大事な作業が、ここで公開している旅行記の作成です。ここで掲載している旅行記は、自分のために作成しているものです。旅行記は、旅行を行っただけで終わらせないように、復習の意味も込めて書いています。公開しているのは、自分の旅行記が少しでも誰かの旅の参考になればという思いからです。もし見てくださっている方がいらっしゃったら、心から感謝申し上げます。先ほど、旅行中はなるべく調べものをしないようにと書きましたが、旅行中に気になったことは、この旅行記作成の中で思い返しながら調べるようにしています。旅行中に疑問に思っていて、調べたら実はそうだったのかと驚くことも結構ありますし、あれってそういうことだったのかと腑に落ちることもたくさんあります。旅行前は知らなかったことを学ぶこと、それも旅行の楽しみの一つです。個人的には、この旅行記の作成という作業は、旅を何倍にも密度の濃いものにしてくれると思っています。
 私の場合、こんな感じの流れで旅行というプロジェクトが進んでいます。どの旅も計画から実行、そして旅行記を作成して公開するまで、半年近い時間をかけて動いています。旅行を実行するときはもちろん楽しいのですが、計画するときも楽しく、また帰ってきて旅行記を書きながら旅行を振り返るときも楽しいものです。時間が経って旅行記を読むと、またその旅の楽しかった記憶が蘇ってきます。一度で何度もおいしい、それが旅行というもののいいところだと思っています。旅行が趣味なので、年に何回も旅行に行っていますが、一つ一つの旅を大切にして、くれぐれも旅の消費にならないようにしたいものです。