〔今日の交通〕JR九州 883系 特急ソニック

特急「ソニック」は博多駅と大分・佐伯駅間を結ぶ特急列車で、博多駅と大分駅を最速2時間で結ぶ、俊足特急として知られている。博多駅を出ると鹿児島本線を北上し、小倉駅で方向転換。山陽新幹線からの乗り換え客を拾う。小倉駅を出ると日豊本線を南下し、温泉地で有名な別府を経て大分駅に至る。博多・北九州と大分方面への都市間特急列車として活躍するほか、新幹線では九州の玄関口としての役割を担う小倉駅では本州方面から大分方面へ向かう乗客の輸送、朝夕には都市部への通勤通学者輸送にも利用されている。車両は写真の883系電車と、「白いソニック」の愛称で呼ばれる885系電車の2種類が使用されている。特急ソニックは大きく分けて速達タイプと停車タイプの2種類があり、速達タイプは博多、折尾、黒崎、戸畑、行橋、中津、別府、大分の順に停車、主要駅のみに停車し、博多~大分間の所要時間が2時間程度と速達性が非常に高い列車になっている。一方、停車タイプは博多、香椎、折尾、黒崎、戸畑、小倉、行橋、宇島、中津、柳ヶ浦、宇佐、杵築、別府、大分と中規模の駅にも停車し、所要時間も2時間20分程度と速達便に比べればやや所要時間は伸びるものの、多くの駅に停車して乗客を拾いながら走っていく。日中時間帯には速達タイプと停車タイプが交互に運転され、朝夕のラッシュ時間などではこの他、吉塚、赤間、下曽根、亀川に停車する列車もあり、博多と大分だけでなく、博多~小倉間においても速達列車として重要な役割を果している。写真の883系は、1995年にデビューし、デビュー当時は「ワンダーランドエクスプレス」のコンセプトのもと、派手な座席が印象的な列車として知られていた。しかしデビューから10年が経過したころからリニューアルが行われ、塗装、車内ともに落ち着いた雰囲気に変更。ブルーのメタリック感のある塗装と落ち着いた車内は883系の印象を大きく転換させている。