〔今日の交通〕広島電鉄 5200形 Green mover APEX

・広島駅と宮島口をつなぐ2号線に投入された最新形車両
広島電鉄は広島市内を中心に、広島駅と広電西広島を結ぶ本線や中心部の紙屋町から広島港を結ぶ宇品線などの軌道線6路線に、全線が専用軌道で鉄道線と呼ばれる宮島線を加えたの計7路線で路面電車を運行している。なかでも本線と宮島線を直通する2号線は広島電鉄の幹線路線の一つであり、JR西日本の山陽本線と並んで広島の東西をつなぐ動脈として機能し、日中でも8分間隔の高頻度運行で、地域住民から宮島、広島市内への観光客に至るまで多くの乗客を日夜運んでいる。幹線路線であるため、2号線では全ての列車が連接車で運行され、このうち低床電車としては5000形「GREEN MOVER」、5100形「Green mover max」、そして広電の最新形式である写真の5200形「Green mover APEX」が活躍している。
5200形電車は2019年からこの2号線に投入された最新形車両で、現在までに4編成が投入され活躍している。車体は以前から活躍している5000形、5100形と同じく5車体3台車の連節車両で、先頭車両と中間車両に台車があり、残りの2車体は浮き車体と呼ばれ、前後の車両に連接されて浮いている構造となっている。広島電鉄の連接車には愛称が付けられるのが慣例となっていて、同社には「Green mover APEX」の愛称が付けられている。車体・車内デザインはモノトーンを基調として、アクセントカラーとして広電グリーンが配色され、現代的な落ち着いたデザインとなっている。国内の路面電車は規則によりその最大長が原則30mとなっており、この5200形の車体長もそれに合わせる形で30mとなっている。5200形の運行は基本的には2号線(姫島駅-宮島口間)での運行に限られるが、一部時間帯においては入出庫の兼ね合いで宇品線方面でも運行されている。
写真:広島電鉄5200形 広島電鉄本線 本川町-原爆ドーム前にて