〔今日の交通〕西日本鉄道 福岡-大分線 とよのくに号

・新型車両も随時導入されている福岡と大分を結ぶ高速バス
「とよのくに号」は福岡と大分を結ぶ高速バスであり、西日本鉄道、大分交通、大分バス、亀の井バスの4社で共同運行されている。系統としては福岡-大分間のスーパーノンストップ便と、福岡と九州随一の温泉地である別府とを結ぶノンストップ便の2系統が運転されており、西日本鉄道は福岡側の運行会社としてどちらの系統でも運行している。なお、運行会社のうち亀の井バスは西鉄グループの一員であり、大分バス、大分交通についても西鉄が主要株主となっている。
「とよのくに号」のうち、福岡と大分を結ぶスーパーノンストップ便は、博多バスターミナル起点とし、福岡の繁華街であり西鉄のお膝下でもある天神を経由、都市高速から九州道へ入る。九州道上では、九州各方面の高速バスが集結する結点としての役割を持つ高速基山を経由し、鳥栖JCTから大分道に入る。大分道では途中、高速日田バス停を経由する。以前は日田と大分を結ぶ路線があったが廃止され、「とよのくに号」がその代替手段として機能しており、福岡と大分を結ぶバスではあるものの、大分県内の高速バス停留所から大分市内へと乗車することもできる。高速日田で乗車扱いは終了し、大分道を西進。日出JCTから東九州道に入り、別府湾を高台から眺めながら走行し、大分ICで降りる。大分市内では椎迫、要町(大分駅)、大分(トキハ前・中央通り)と走行し、大分新川が終点となっている。天神~大分間の所要時間は2時間25分で、天神からの移動を考えた際には、JRの特急ソニックと所要時間はほとんど変わらない。
他社運行便には一部3列シート車での運行が存在するが、西鉄運行便は全て4列トイレ装備車での運行で、最近では西鉄の高速バス車両の新デザイン"ハーモニー塗装"をまとった新型のエアロエースでも運行されている。大分に着く少し前の由布岳やその周辺の高原の景色、また標高の高いところを走る高速道路の車窓から眺める別府湾や別府市内の景色はこの路線の一つの魅力となっている。