〔今日の交通〕西日本鉄道 3000形 西鉄天神大牟田線特急

・天神と大牟田を1時間で結ぶ西鉄天神大牟田線の最速達種別
西鉄天神大牟田線は福岡の繁華街である西鉄福岡(天神)駅を基点に、福岡県南部に位置し、熊本県と接する大牟田市の大牟田駅までを結ぶ西鉄の幹線路線である。途中には福岡のベッドタウンである筑紫野市や、福岡第三規模の都市である久留米市、観光地としても知られる柳川市があり、同地域の通勤通学の足として利用されている。九州唯一の大手私鉄の幹線路線であることから、速達種別を含んだ完全なパターンダイヤは九州ではこの路線でしかみることができない。
西鉄の「特急」は天神大牟田線における最速達種別で、天神と大牟田を約1時間で結ぶ。朝時間帯の上りを除いてほぼ全時間帯で運行されており、停車駅は西鉄福岡、薬院、大橋、二日市、久留米、花畑、大善寺、柳川、大牟田となっている。日中時間帯は1時間あたり2本が運転され、途中の大橋、二日市、久留米、大善寺、柳川の各駅で普通と連絡する。日中急行が走らない花畑以南では唯一の速達種別となっている一方、天神側では天神-花畑間の急行、花畑-小郡間の急行(筑紫以南は普通となる)の2本が加わり、日中でも速達列車は8分に1本の高頻度で発着している。基本的には3000形の6両で運転されるが、ラッシュ時や多客期には5000形、6000形(6050形)、9000形の6~7両での運行も行われている。
写真の3000形は2007年から投入されている車両であり、2両、3両、5両編成が所属。それぞれを組み合わせて、5両編成~7両編成で西鉄天神大田線または太宰府線で運転されている。転換クロスシートが並ぶ3ドア車で、日中は基本的に特急や急行などの速達種別で活躍している。写真の列車は2両編成を3編成つなげた6両編成で、西鉄ではこのような組成も日常的に見られる。1列車で上がるパンタグラフの数は6個で当然ながら全車両に運転台がある。
写真:西日本鉄道3000形 特急大牟田行 西鉄天神大牟田駅 花畑にて