〔今日の交通〕JR九州 筑肥線 305系

・2015年に登場したJR九州の新型直流電車
JR九州は電化区間のほとんどが交流電化であるが、一部のみ直流区間がある。一つが関門海峡トンネルで貫く山陽本線の門司~下関間、もう一つが福岡市営地下鉄と直通運転が行われる筑肥線の唐津~姪浜間と唐津線の西唐津~唐津間である。山陽本線については門司駅の下関方にデッドセクションが設けられているため、旅客列車の全てが交直流電車である415系により運転されており、直流電車は走行できない。このため、JR九州の路線で直流電車が走っているのは筑肥線・唐津線のみとなっている。筑肥線が電化されたのは福岡市営地下鉄との直通運転が開始された1983年で、同時に現在の西鉄高宮駅付近を経由してJR博多駅の地上ホームに入線していた姪浜~博多間が廃止され、地下鉄への直通に切り換えられた。
JR九州の直流電車は103系、303系、305系の3形式が所属し、福岡市営地下鉄へは303系、305系のみが入線。逆に福岡市営地下鉄からは1000系、2000系電車が直通する。103系はもともとは福岡市営地下鉄への直通列車の筆頭だったが、305系にその座を譲り、現在では筑前前原~西唐津間のローカル運用のみとなっている。筑肥線の筑前前原以東は全ての列車が福岡市営地下鉄と直通運転を行い、福岡空港まで直通する。一方で筑前前原から唐津方面は先述の103系電車によるワンマン列車も走行し、福岡市営地下鉄からの直通列車も1時間あたり1~2本程度に減少する。一部列車は筑前深江発着となっており、写真の列車がそのうちの1本である。
305系は2015年に登場した4ドア6両のロングシート車。JR九州では303系と並んで、単独6両を構成する通勤電車であり、九州全土でみても単独6両の通勤電車は筑肥線と福岡市営地下鉄でしか見れない。1号車は水戸岡デザインらしくフローリングとなっており、他の車両の床はQRコード模様になっている。
写真:JR九州 305系 普通 筑前深江行 筑肥線周船寺