〔今日の交通〕JR九州 キハ47形 三角線普通

・近年では観光列車も走行する熊本の盲腸ローカル線"三角(みすみ)線"
 三角線は熊本県の中央部に位置する宇土市の宇土駅を起点に宇土半島の先端にある三角駅までを結ぶローカル線である。全列車が宇土駅を経由して鹿児島本線に乗り入れ、熊本駅まで運行されている。熊本~三角駅間で愛称「あまくさみすみ線」が設定され、熊本県内有数の観光地である天草地域への玄関口路線であることをアピールしている。2011年には観光列車である特急「A列車で行こう」が運行を開始し、三角駅では隣接する三角港から天草方面とを結ぶクルーズ船と接続しており、乗り継いで天草を観光することもできる。数年前までキハ31形が主体となっていたが、キハ31形が引退・廃車となったことからキハ47形主体の運行にシフトしている。一部列車はキハ200形が充当されるがほとんどの列車がキハ47形での運行で、一部列車はキハ40形を併結した3両編成で運行されている。宇土駅を出ると鹿児島本線から右カーブで離れ、宇土半島の北側の海岸に沿って走る。車窓には有明海と島原半島が一望でき、干潟に沈む夕日が有名な御輿来海岸があり、以前はこの海岸にちなんだ快速「おこしき」も運転されていた。秘境駅としても有名な赤瀬駅を過ぎるとトンネルを貫いて三角半島を縦断し、南側の海岸に出ると、すぐに三角駅に到着する。
・まだまだ元気に活躍する九州のキハ40系列
 JR九州の非電化路線ではキハ40系列が現在でも多数運行されており、キハ40形が運行されていないのは大村線、長崎本線旧線(長与経由)、香椎線のみである。このうち、日田彦山線、後藤寺線、肥薩線(不通区間を除く)、吉都線、日南線については現在でもキハ40形の独壇場となっている。熊本地区にもキハ40系列が多数配置されており、キハ40(140)形は主に肥薩線(現在は不通)と三角線で、キハ47形は三角線と豊肥本線で使用されている。
 
写真:JR九州 キハ47形 普通 三角行 鹿児島本線 富合