〔今日の交通〕JR九州 815系 鹿児島本線普通

・熊本の在来線の顔として活躍する815系
 815系は豊肥本線の熊本~肥後大津間の電化開業に合わせてデビューした車両であり、現在は熊本・福岡・大分などで活躍している。2両編成の3ドアロングシート車で、併結して4両編成の列車も存在するほか、817系や813系など他のJR世代の交流電車との併結が可能であり、817系との併結は比較的頻繁に見られるほか、令和2年7月豪雨後の鹿児島本線一部区間の不通時には福岡地区で813系と併結して運転する場面も見られた。現在の運用区間は熊本側が鹿児島本線の鳥栖~八代間、豊肥本線の熊本~肥後大津間、大分側が中津~重岡間となっている。ただし、熊本側では817系の代走で博多まで運行される場合もある。ワンマン運行に対応しているが、熊本側では全区間が都市型ワンマン対応区間のため、整理券発券機や運賃表は使用しない。一方で大分側では2018年から佐伯~重岡間での運行がスタートし、同区間では整理券や運賃箱によるワンマン運転が実施されている。
 熊本地区のうち鹿児島本線では817系ととに活躍しており、朝夕では415系も加わる。2018年のダイヤ改正で、福岡地区の快速列車の運行形態が見直され、日中に博多方面から大牟田・荒尾に直通する快速列車の運転がなくなった。それに伴い、熊本地区から運転されている普通列車が区間快速として鳥栖まで運行されるようになっている。そのため、日中の久留米以南では、熊本地区の815系や817系の方が見る機会が多い。豊肥本線では朝の一部列車と、気動車での運行列車を除いて815系が主体となっている。まさに熊本の在来線の顔となる車両である。
 
写真:JR九州 815系 普通八代行 鹿児島本線 富合