〔今日の交通〕東急電鉄 6020系 大井町線急行

・2008年の急行運転開始以降、利用客が大きく増加した東急電鉄の成長株路線
 東急大井町線は東急田園都市線と接続し、近年楽天本社などのオフィス移転で活況の二子玉川から京浜東北線・りんかい線と接続する大井町までを結ぶ路線である。東急東横線や田園都市線に比べればネームバリューはやや劣るものの、最近では支線的な役割から幹線的な役割へとシフトされ、急行運転の実施、座席指定サービスなども実施されている。乗車人員も2008年の急行運転開始以降大きく伸びているまさに東急の成長株路線である。他社線との直通運転は行われていないが、二子玉川で接続する東急田園都市線に直通し、各停は溝の口(一部例外あり)まで、急行は溝の口止まりに加え、長津田・中央林間まで運行されている。北東から南西へ延びる東急各線を横切るように走行するため、二子玉川以降、自由が丘で東急東横線、大岡山で東急目黒線、旗の台で東急池上線と接続する。先述の通り、各停は二子玉川から溝の口間で東急田園都市線に直通するが、同区間は田園都市線で唯一の複々線区間であり、1本ずつは大井町線系統直通専用に割り当てられている。しかしながら、途中駅である二子新地・高津の両駅には複々線の内側にホームがない。そこで大井町線の各停には、二子玉川-溝の口間で田園都市線系統の線路(複々線の外側)を走行し各駅に停車するものと、ホームのない内側を走行し、二子新地・高津に停車しない各停の2種類が運転されている。どちらも同じ各停だが、前者は青、後者は緑幕となっており、駅や列車の種別表示で判断することが可能である。各停は9000系または9020系の5両編成で運転されている。一方で急行は6000系と6020系が使用される7両編成で運転され、日中ダイヤでは溝の口発着と中央林間八発着が交互運行されており、1時間あたり4本の運転である。当然田園都市線系統のダイヤの中を走ることになるため、朝夕を中心に溝の口発着しか運転されない時間帯が両方向にある。急行の停車駅は田園都市線内では田園都市線系統の急行と同じであり、大井町線内では、他路線と接続する自由が丘、大岡山、旗の台に停車する。夕方に大井町を出る長津田方面の急行は座席指定サービスQシートが利用可能で、この場合、大井町から3両目が座席指定となる。このため6000系、6020系の同号車はオレンジで塗装されたデュアルシート車となっている。