〔今日の交通〕西日本鉄道 北九州-福岡線 通称 福北ライン

・日本でも有数の運行本数を誇る"福北ライン"
 国内でも最大の規模を誇る西鉄バス。このうち高速バスで主力路線となるのが福岡と北九州を結ぶいわゆる福北ラインである。運行本数は正確には土休日と平日で異なるが。おおよそ100往復が運行されており、通勤通学はもとより買い物からレジャー、イベントに至るまでありとあらゆる目的で使用される同地域の市民の足である。現在は小倉(砂津)と天神を結ぶ「ひきの号」「なかたに号」「いとうづ号」の3系統に加え、小倉(砂津)から博多駅、福岡空港国際線とを結ぶ博多駅系統も運行され、全4系統が運転される。以前は福岡空港国内線への系統や香月営業所・中間と天神を結ぶ「なかま号」もあったが、現在は廃止されている。小倉~天神間の所要時間は、最速の「ひきの号」で1時間20分程度、最も所要時間がかかる「いとうづ号」で1時間40分程度となっており、天神までの移動で考えると、乗り換えが必要なJRの快速列車よりも便利である。「ひきの号」は経由する黒崎IC引野口バス停にその名を由来し、朝夕を中心に運行される最速達系統である。小倉駅を出ると南下し、片野交番前交差点を経由して紫川JCTから都市高速を進み、黒崎IC引野口を経由して福岡方面に至る。最も一般道を走る距離が短い路線である。「なかたに号」はその名の通り、小倉駅からモノレールに沿って南下し、西鉄バス北九州中谷営業所に隣接する小倉南ICから九州道に入る。この系統は北九州都市高速を経由しない系統である。博多駅系統についても「なかたに号」と同じルートを辿るため、「なかたに号」と案内される場合がある。「いとうづ号」は小倉駅から一般道を西に進み、八幡東区を経由して元スペースワールドに近い大谷JCTから北九州都市高速に入り、以後「ひきの号」と同じルートを進む。博多側では全系統が呉服町RPで都市高速を出入りし、天神、博多駅方面へと進む。これらの路線は西日本鉄道本体と西鉄バス北九州の共同運行で運行されており、朝ラッシュ時間帯の福岡方面には1時間あたり全系統合わせて15本が運行されるなど、大都市の通勤電車並みの本数が発着する。日中は「なかたに号」2本、「いとうづ号」2本、博多駅系統1本の5本を基本としている。PayPayドームなどでの野球・イベント開催時には、臨時バスが設定され、北九州からイベント会場にダイレクトにアクセスできるようになっている。これも西鉄バスの強みである。