〔今日の交通〕JR九州 キハ40形・47形 日豊本線普通

・気動車での運行も多い南九州の日豊本線
日豊本線の宮崎以南区間は宮崎側の宮崎-西都城と鹿児島側の国分-鹿児島間では多数の列車が運行されている一方、県境区間を含む西都城~国分間は、山間部を通ることから普通列車の運行は1日9往復のみとなっている。鹿児島側の隼人では肥薩線が分岐し、宮崎側の都城では吉都線が分岐するが、吉松を介して両路線は一体となった運行が行われており、以前から隼人-都城間で直通する列車も多い。車両基地が南宮崎と鹿児島中央にしか存在しないため、宮崎・鹿児島側の両端区間では、日豊本線から肥薩線・吉都線に直通する列車がいくつか設定さている。また、直通する列車ではなくても、両線への送りこみや日豊本線区間のみの列車でも気動車が活躍している。現在のダイヤで日豊本線と肥薩線を直通する列車は、鹿児島中央方面が吉松発鹿児島中央行2本、吉松方面が鹿児島中央発都城行1本となっている。また、国分から隼人へ向かい、隼人で方向転換して肥薩線を進み、吉都線に直通して都城に向かう列車も1本設定されている。日豊本線と吉都線を直通する列車は、宮崎方面が隼人発宮崎行1本、吉松方面が宮崎発吉松行1本が設定されている。運行時間では、鹿児島中央発都城行が3時間24分、宮崎発吉松行が3時間35分、隼人発宮崎行が4時間3分となっており、南九州でも有数の長時間列車となっている。ちなみに、南九州の普通列車でのトップは鹿児島中央から延岡まで通しで運行される普通列車で、運行時間は4時間28分となっている。
・日豊本線と吉都線の直通は車両運用的側面が強い
写真は宮崎から吉松へと運行される列車だが、途中の都城で約40分の長時間停車が行われる。このことからも分かる通り、日豊本線と吉都線を跨ぐ乗客は少ない。吉都線の沿線には小林市などがあるため、一見すると需要があるように見える。小林と宮崎間の移動は高速道路があるために鉄道利用が少ないという記述を時々目にするが、それは少し誤りである。地図を見ると、吉都線も宮崎道も都城を経由するために一旦南下し、再び北東に進み宮崎市街へと到達する遠回りルートとなっている。両都市間の移動には国道268号を使用するのが一般的で、所要時間も国道経由の方にやや分がある。宮崎交通では同国道を経由し、小林駅と宮交シティ・宮崎空港などを結ぶバスを高速バスタイプの車両で運行しており、通勤通学に使用されている。以前はJR九州バスが同区間で宮林線を運行させており、両都市間の交通機関での移動は以前からバスが主流である。