〔今日の交通〕宮崎交通(宮崎県)

・県内全域を広くカバーする県内最大の交通事業者
宮崎県の代表的なバス事業者である宮崎交通。高速バスでは、宮崎と福岡を結ぶ「フェニックス号」、宮崎と熊本を結ぶ「なんぷう号」など九州各県に路線を伸ばしている。路線バスでは、北は延岡・高千穂、南は日南、西部は小林・えびのに至るまで県全体をカバーしており、椎葉村、西米良村などの山間部にも路線をのばしている。宮崎市近郊では唯一の路線バス運行会社となっており、宮崎市内各所のほか、西都市や綾町、小林市、日南市間を結ぶ路線バスも運行されている。宮崎交通の中心ターミナルは「宮交シティ」で、JR南宮崎駅にほど近い場所に位置している。バスターミナルとイオンなどからなる商業施設で構成され、宮崎市の交通拠点として長年機能してきた。その一方、2020年11月には、大淀川を越えた先にある宮崎駅にJR九州の駅ビル商業施設である「アミュプラザみやざき」が開業しており、宮崎市に新しい商業施設が誕生している。宮崎交通はこの駅ビルを含めた駅周辺の再開発事業に参画し、JR九州とともに共同開発を行っている。2020年10月以降は、駅ビル開業に合わせて、宮崎交通の路線バスのうち、宮崎駅を終点とするバスの行先が「宮崎駅・アミュ」と表示されるようになっている。現状では、宮交シティもそのまま運営されていくようだが、駅ビルという新たな商業施設の開業で、宮崎市の交通拠点がどのように変化していくのか、今後の動向が注目される。