〔今日の交通〕JR西日本 キハ40形 山陰本線 普通

・特急列車の運行がなくローカル色が強い広島支社管内の山陰本線
京都駅を起点に山陽本線とぶつかる下関市の幡生駅まで概ね日本海側を進む山陰本線。その最も西側にあたる益田~幡生駅間は広島支社の管轄となっている。京都から益田までの間は特急きのさきや特急スーパーおきをはじめとする特急列車が運転されているのに対し、益田~幡生間は2005年に特急いそかぜが廃止されて以降、特急列車の運行がなく、定期列車としては全列車が普通列車として運転されている。また、中間点にあたる長門市駅では山陰本線で唯一の支線である通称仙崎支線が分岐し、仙崎駅まで続いている。仙崎支線は美祢線との結びつきが強く、美祢線へと直通する列車が大半で、山陰本線の小串・東萩方面への直通列車は臨時快速列車の「〇〇のはなし」だけとなっている。
山陰本線の運行形態は幡生~小串、小串~長門市、長門市~益田で概ね分かれており、下関近郊の区間となる幡生~小串間は比較的本数も多いが、小串から先は本数も少なくなる。小串で両方向に折り返す列車も多く、時間帯によってはこの駅で乗り換えが必要となるが、直通して下関~長門市間で運転される列車も設定されている。なかでも早朝に下関を出る長門市行は長門市で益田行きに変身(前1両のみ)し、下関~益田まで通しで運転されている。長門市から益田間は山陰本線の中でも特に本数が少ない区間となっていて、東萩・木与発着便を含めても8往復程度しかない。
広島支社管内の山陰本線(仙崎支線を除く)は、以前は一部区間でキハ120形の運用もあったが、すべての列車がキハ40系列で、下関近郊では4両で運転される列車もある。写真は小串駅で撮影した下関を早朝に発車する長門市行普通列車。小串駅は夜間停泊が設定されている駅で、早朝にはたくさんのキハ40系列が並び、国鉄自体にタイムスリップしたかのような光景を見ることができる。