〔今日の交通〕西日本鉄道 九州産交バス ひのくに号

・日本有数の高頻度運行で新幹線を圧倒する高速バス路線
西日本鉄道と九州産交バスが共同で運行する「ひのくに号」。福岡の西鉄天神高速バスターミナルまたは福岡空港から、九州道を経由して熊本市内の桜町バスターミナル・熊本駅前との間を結ぶ。3系統があり全て合わせると80往復以上が運行され、県をまたぐ高速バス路線として日本屈指の本数を誇る路線となっている。本数が多い背景には、鉄道の玄関口となる熊本駅と熊本市中心部が離れていることや、住宅地が広がる熊本市の東側のエリアから熊本駅が遠く、鉄道利用では豊肥本線を利用し熊本駅で乗り換えが生じるため所要時間が長くなり、価格の面でも高速バスが優位となることなどが挙げられる。ひのくに号には最速達型のスーパーノンストップ便、速達型のノンストップ便、各停便の3系統がある。スーパーノンストップ便は、西鉄天神高速バスターミナル・博多バスターミナルを出ると、熊本市に隣接する合志市の西合志バス停まで止まらず、そこから益城熊本IC経由で熊本市内へと入る。ノンストップ便は九州各地への高速バスが乗り継げる高速基山や八女ICなどスーパーノンストップよりも停車バス停が多く設定され、熊本市周辺では植木ICに停車し、熊本ICから一般道を経由して熊本市内へ向かう。各停便は福岡空港国際線発着で、国内線を経由し、九州道に設置されたすべてのバス停に停車。ノンストップ便と同じく熊本ICから熊本市内へと向かう。スーパーノンストップ便は熊本駅前まで運行される便が多く、その他の便は桜町バスターミナル発着となっている。通勤通学にも使われる路線のため、ラッシュ時には1時間あたりに10本前後が発着し、航空機の早朝便にも間に合うように福岡空港行のバスは朝4時台から便がある。基本的に予約は不要だが、早朝深夜の一部便のみ予約が必要。西鉄、産交運行便ともにトイレ付きの4列シート車が使用され、桜町バスターミナルから博多バスターミナルまでの所要時間はスーパーノンストップ便で2時間となっている。福岡と熊本をつなぐ九州の大動脈路線として通勤通学・レジャー・観光など様々なシーンで使用されている。