〔PICK UP〕JR東日本 気仙沼線BRT

 石巻線と接続する前谷地駅から大船渡線と接続する気仙沼駅までを結んでいた気仙沼線。このうち柳津~気仙沼間は、2011年3月に発生した東日本大震災で甚大な被害が発生。その後、BRT(Bus Rapid Transit、バス高速輸送システム)方式での仮復旧が行われ、鉄道での復旧が模索された。しかし、2016年に鉄道路線としての復旧を断念。2020年には鉄道路線が正式に廃止され、BRTが永続的に鉄道の代わりとして用いられることになった。
 ほとんどの区間でもともとレールが敷かれていた鉄道用地を舗装した専用道を走行するが、南三陸町志津川周辺などでは高台に移転した役場や復興住宅に立ち寄ったり、気仙沼市街では病院に立ち寄ったりと、様々な場所に立ち寄れるバスと高速輸送が売りの鉄道、それぞれの利点が生かされている。柳津~気仙沼間の便を基本として、気仙沼側ではこれに本吉~気仙沼間の区間便が加わる。また、鉄道としての運行が存続された前谷地~柳津間についても、BRTは鉄道を補完する役割を持っていて、一部便が前谷地駅まで運行されている。乗車券はJRの鉄道路線とまとめて購入が可能。Suicaのほか、BRT専用ICカードであるOdecaも発売されている。