〔PICK UP〕JR北海道 函館本線(長万部~小樽)

JR北海道 函館本線 普通 倶知安行
H100形 小樽駅にて
函館本線のうち長万部~小樽間は、山線と呼ばれる山越えの区間となっている。室蘭本線が長万部からも引き続き、噴火湾、太平洋沿岸を進んでいく一方、函館本線は長万部から内陸へ進行。ニセコ、倶知安、余市などを経由して、小樽へ向かう。特急列車は基本的に室蘭本線を走るため、函館本線の山線区間は基本的にローカルな輸送に徹している。しかしながら、季節限定で山線経由で札幌と函館を結ぶ特急「ニセコ」が運転されており、このときばかりは山線にも優等列車が走行する。
山線区間は長万部~倶知安間、倶知安~小樽間に二分することができる。倶知安~小樽間は、特に余市~小樽間で、通勤通学に一定の需要があり、運転本数もそれなりに多い。朝夕には、札幌へ直通する列車も運転されており、小樽駅から先で気動車と電車が連結する協調運転を行う列車がある。また、スキーシーズンには、倶知安・ニセコへのスキー客も多く、日中の普通列車も賑わいを見せる。
一方、長万部~倶知安間は、函館本線の中でも特に本数の少ない区間である。途中の蘭越~倶知安間は、通学需要があるものの、長万部~蘭越間の需要は小さく、運行本数も1日5往復と限られている。一方で、北海道の自然の中を走る車窓は見ごたえがあり、倶知安駅周辺では、蝦夷富士とも称される羊蹄山の絶景を楽しむことができる。
以前はキハ150形やキハ40形が活躍していた当区間だが、現在は新型車両のH100形が主力として活躍。朝夕の一部列車では、ハイパワーな性能が自慢のキハ201系が充当されている。
なお、10年後には並行して北海道新幹線が開業予定。函館本線は並行在来線となることから、今後の運行が議論されてきた。長万部~小樽間は、鉄道として存続しないことがすでに決定しており、新幹線の開業までには廃止されることが決定されている。