〔PICK UP〕ANA Boeing 787-9(78G)

ANA Boeing 787-9 JA936A
羽田空港第二ターミナルにて
ANAが国内線に投入するBoeing 787-9のうちJA935A〜JA937Aの3機は、78Gと呼ばれ従来の789と区別される新仕様機である。
ANAはBoeing 787のローンチカスタマーとして多くの同型機を運航しているが、運航する機材の大半がロールス・ロイス製のTrent 1000と呼ばれるエンジンを搭載している。このエンジンは過去に欠陥が見つかったことがあり、ANAでは修繕のため多数の欠航便が発生。国内線・国際線ともに大きな影響が出た。このように同じエンジンを搭載する機材の割合が高いと、その機材が運航停止となった場合の影響が大きくなる。こうしたリスクを分散させるために導入されたのが、この78Gと呼ばれる機材である。最大の特徴は、従来のANAのBoeing 787と異なり、GE製のGEnx-1Bと呼ばれるエンジンが搭載されている点。エンジンに記載されたマークで見分けることができる。
導入に合わせて、機内も従来の国内線Boeing 787から一新された。インテリアはひと足先にリニューアルが実施されたBoeing 777-200(ER)に準じているが、当機材ではプレミアムクラス区画を拡大している。従来の国内線用789はプレミアムクラスが16席配置だったが、78Gでは28席となった。また、従来のBoeing 787ではシートモニターの装備がなかったが、当機材では全席に装備され、画面サイズの大きさも魅力の一つとなっている。
78Gは現在3機が活躍し、主に羽田-福岡、新千歳、那覇など幹線路線で運航されている。多客機には羽田-松山、長崎、熊本、鹿児島線などでも運用される。