〔PICK UP〕JR東日本 特急あずさ

篠ノ井線・中央本線 特急あずさ84号 新宿行
E353系 松本にて
東京と松本を結ぶ特急あずさ。中央本線と篠ノ井線を経由し、新宿-松本間をおよそ2時間30分~3時間で結んでいる。E351系とE257系が定期列車として活躍していた頃は、E351系で運転される列車が速達タイプの「スーパーあずさ」として、E257系で運転される列車が停車タイプの「あずさ」として運行系統が分かれていた。その後、新型車両E353系のデビューに伴い、順次使用車両の置き換えがスタート。2019年3月改正で、E257系の運用が全て置き換えされたことで、定期列車のE353系統一化が完了した。これと同時にスーパーあずさの名称が廃止となり、全列車があずさとして運転されるようになった。
新宿-松本間を基本の運転区間とするが、上り4本と下り1本が東京発着、上下1往復が総武線へと直通し、千葉発着で運転される。さらに松本側では1往復が大糸線へと直通し、南小谷発着で運転されている。定期列車は全てE353系の9両または12両編成での運転。一方で、臨時列車では一部にE257系の波動用車両を用いた列車が存続している。新宿-松本間の停車駅は列車により異なるが、新宿、立川、八王子、甲府、韮崎、小淵沢、茅野、上諏訪、岡谷、塩尻、松本を基本とする。朝夕時間帯は、新宿-甲府間で補完する特急かいじが主に停車する大月、塩山、山梨市、石和温泉などに停車する列車があるほか、甲府以西でも富士見や下諏訪に停車する列車も存在。停車パターンは列車により様々な違いがある。速達便と停車駅が多い列車では、所要時間に30分弱の開きがある。E353系統一に伴い、自由席が廃止され、グリーン車と指定席のみでの運転となった。一方で指定席料金と同額で座席未指定券も発売されており、空席に座ることが可能である。基本単独運転だが、朝の千葉発の1便は千葉-大月間で、富士急行線へと直通する特急富士回遊を連結する。多くの富士回遊が特急かいじに併結される中で、あずさと富士回遊同士で2階建て列車となる貴重な列車である。