〔PICK UP〕九州産交バス フェニックス号

 
九州産交バス スーパーフェニックス号 宮崎駅行 九州道宮原SAにて
 
 福岡と宮崎を九州道、宮崎道経由で走る高速バス「フェニックス号」。全区間での運行時間は約5時間であるにも関わらず、1日21往復が運転される名門路線の一つとなっており、同区間を運航する航空路線の対抗路線として知らている。西日本鉄道、宮崎交通、九州産交バス、JR九州バスの4社の共同で運行されており、各社の多様な車両を楽しめるのもこの路線の一つの見どころ。西鉄とJR九州バスは4列化が進む一方で、宮崎交通と九州産交バスでは独立3列車で運行される便もある。
 福岡市-宮崎市間の移動だけでなく、宮崎県のえびの市や小林市、都城市、それに熊本県の人吉市と福岡を結ぶ移動手段としての役割も果たしており、鉄道では移動が不便なエリアと福岡をダイレクトに結んでいる。フェニックス号は1988年に運行を開始。この時はまだ九州道に未開通区間が残っており、八代市からえびの市間で一般道を経由していた。バスは八代駅前と人吉ターミナルに停車しており、運行開始時から熊本県内の停留所を経由していた。その後、高速道路が開通し、順次バス停が八代IC・人吉ICに置き換わったが、今日まで熊本県内のバス停を経由。現在は、人吉ICは全便が、八代ICには各停便が停車している。福岡県と宮崎県を結ぶ路線ながら、熊本県のバス会社である九州産交バスが運行会社として名を連ねるのは、これら熊本県内のバス停に停車するため。21往復中4往復を九州産交バスが担当し、独立3列または偏心3列車での運転となっている。