〔PICK UP〕三陸鉄道 リアス線(岩手県)

三陸鉄道リアス線 普通 宮古行
36-700形 釜石にて
大船渡(盛)から久慈へ岩手県三陸海岸を縦走する長距離路線
岩手県の太平洋沿岸部に位置する三陸エリアを南北に走る三陸鉄道リアス線。JR東日本の大船渡線BRTと接続する盛駅から八戸線と接続する久慈駅までの163kmを結ぶ路線で、これは国内の私鉄路線としては最長を誇る。大船渡市、釜石市、宮古市、久慈市とその中間に位置する街を繋ぐ役割を持ち、特に2013年に放送された連続ドラマ小説「あまちゃん」のロケ地となったことで、全国的にも注目を集めるようになった。
三陸鉄道はもともと盛駅から釜石駅を結ぶ南リアス線と、宮古駅から久慈駅を結ぶ北リアス線の2路線を運行していた。しかし、2011年に発生した東日本大震災では、三陸鉄道の両路線と、その間を走っていたJR東日本の山田線に甚大な被害が発生。このうち山田線の釜石-宮古間についてはJRが復旧し、運転再開後は三陸鉄道が引き継ぐことになった。2019年に復旧工事が完了し、復旧日から同区間が三陸鉄道の路線に組み込また。独立していた北リアス線と南リアスの2つの路線を含めてリアス線として、一つの路線に吸収された(※)。
北リアス線・南リアス線区間は、鉄道公団により建設された比較的新しい路線である。そのため、高架橋やトンネルを多用している区間が多い。三陸鉄道はドラマの影響もあってか海沿いを走るイメージがあるが、実は海に沿って走る区間はほとんど存在しない。一方で、もともと山田線だった区間は、他のJR路線と同じく、トンネルや高架橋が少なくカーブが多いという特徴がある。
途中に釜石、宮古という2つの運行拠点が存在するため、列車の運行系統もこれらの駅で区切られる場合が多い。しかしながら、日中には盛-久慈間を通しで運転する列車もあり、運行時間は4時間半を越える。運行時間は全区間に渡って1時間~2時間に1本程度である。
※ただし、国土交通省が発行する鉄道要覧においては、旧山田線区間をリアス線として、北リアス線、リアス線、南リアス線の3線となっている。