【旅行記】尾道・しまなみ海道を旅する -番外編-
~しまなみ海道編~の続き
旅に出たなら1路線は未乗路線を乗りつぶして帰ってくるのを目標としているので、尾道・しまなみ海道に行く前に山口に立ち寄った。山口県は山陽新幹線、山陽本線、山陰本線、美祢線、宇部線、小野田線、山口線、岩徳線と第三セクターの錦川鉄道があるが、乗りつぶしているのは山陽新幹線、山陽本線、山口線の3路線で乗りつぶし状況はあまり良くない。個人的にあんまり国鉄型に興味がないのと、特に北部地域の完乗が1日では難しいことが挙げられる。ということで今回は南部の宇部線と小野田線を乗りつぶすことにした。両路線は山陽本線の迂回路的な路線配置となっていて比較的乗りつぶしは容易である。ただ、小野田線は途中駅の雀田から長門本山まで支線があり、1日3本とここだけ難易度が高い。

宇部駅に停車する105系。山陽本線が山間部を貫くのに対して、宇部線は宇部から海岸部に南下し、海岸線に沿う形で新山口に至る。だからと言って海はほとんど見えない。宇部駅が中心部にあるかのように思われるが実は宇部市の中では郊外にあり、中心部は宇部線の宇部新川駅周辺に位置する。以前は九州方面からの直通列車もあり、415系なども入線していたが、現在は105系と小野田線と兼用の123系が走行する。現在でもこれらの車両を使用して、宇部駅を介して山陽本線下関方面には直通列車も設定されている。新山口から宇部まで乗りとおしたが、新山口で乗客を乗せると阿知須駅で乗客が減り、その後はしばらく閑散区間に、そして宇部新川駅でどっと乗客が増えて宇部駅に到着した。なお、宇部線は山陽本線の新山口~宇部間に有効な乗車券で選択乗車が認められており、宇部線回りで乗車することも可能である(逆も可)。小野田線も宇部線の乗車券との間で選択乗車の特例がある。ただし、山陽本線経由と小野田線経由の相互間は認められていない。

宇部駅から山陽本線で1駅移動し、小野田駅に到着。対面で小野田線の列車に乗り換える。小野田線は小野田から宇部線に接続する琴芝までを結ぶ路線で123系1両編成が走るローカル線感漂う路線である。小野田駅では山陽本線の下り列車と対面で接続する小野田線、以前は山陽本線と線路が接続されていたが、現在は分断されており、直通列車は運転できない。列車は小野田港を経由して、雀田に到着。ここで本山支線に乗り換える。先述の通り小野田線には支線があり、1日3本の運転。この列車に合わせて旅程を組む必要がある。途中駅1駅、所要時間わずか5分で盲腸線の終点である長門本山駅に着く。周りに何かある訳でもなく、乗客は皆青春18きっぷ利用者と思われた。自分は普通乗車券で乗っていたが。長門本山では20分余り停車するのでしばしの撮影タイム。すぐ目の前が海なので少し磯の香りが漂う。そのまま折り返して、雀田から宇部線直通の123系新山口行に乗車。新山口で下車し、そこから新幹線で徳山に移動して翌日尾道へ向かった。これで宇部線、小野田線、小野田線本山支線を完乗した。

日が変わって尾道からの帰路。まっすぐ帰るにはまだ早い時間だったので、尾道から在来線で三原まで移動し、三原から新幹線で広島にワープ。そこからまた三原方面の糸崎行の普通列車で向洋駅へ。時間があるので227系を撮影することにした。5年以上前に向洋を訪れたときは国鉄廣島と揶揄されるほどの国鉄型だらけ。呉線ではまだ瀬戸内色の103系が走っていた頃なので時代が一気に変わった気がする。向洋駅は下り列車の撮影が有名だが、3両ではカーブの構図がイマイチのため、上り列車で撮影することに。白市行の3両編成。この時間の3両編成はかなり混雑するので、増車してほしい。

広島地区では可部線や呉線の広以遠で2両編成の列車があるが、日中は3-4両編成基本。ラッシュ時は最大8両編成で運転される。227系は2両編成と3両編成が存在し、両者を組み合わせることで柔軟な輸送力対応を可能にしている。227系の登場で基本糸崎と岩国で系統が分離されたが、一部時間帯では徳山や福山まで運用される列車もある。日が暮れてきたので30分あまりで撮影は終了し広島駅に戻った。

まだちょっと時間があったので、広島の繁華街へ。広島と言えば路面電車の街。胡町と銀山町電停の間にある歩道橋は有名な広島電鉄の撮影地になっている。ここで軽く撮影。歩道橋は意外とたわむもので人が自分が歩いただけでも結構揺れる。下を走る車の振動でも揺れるので結構撮影が難しい。広島も数年前までSuicaが使えなかったが、今は路面電車、バス共に対応していて、便利になったなと思いながら広島駅へ。そのまま新幹線で帰路に着いた。