【旅行記】47都道府県制覇の旅in沖縄~JTAに初搭乗~

名護から路線バスに揺られて2時間30分。那覇空港へと到着し、これで沖縄での全日程が終了。残すは福岡へと帰るだけとなった。那覇-福岡線は2021年の国内線路線別旅客数で6位にランクインしており、ANA、JTA、SKY、ソラシドエア、ピーチ・アビエーションの5社が就航している。どの航空会社を利用するか迷ったが、せっかくなら初めて利用する航空会社に乗りたいので、日本トランスオーシャン航空を使うことにした。
日本トランスオーシャン航空の福岡行きに搭乗
日本トランスオーシャン航空は那覇に本社を置くJAL系航空会社で、那覇空港を拠点に石垣や宮古、久米島と言った沖縄の離島を結ぶ路線と、那覇・石垣・宮古から九州・本州方面を結ぶ路線に就航している。ほとんどの便は日本トランスオーシャン航空便として運行され、便名はJTA(NU)が使用されているが、羽田を発着する便に関しては、日本航空の便名で運航されて、繁忙期に日本航空の機材・乗務員で運航されることがある。また今年の夏ダイヤからはこの共同引受というシステムを利用し、羽田-小松・岡山の2路線の運航も担当する予定。トランスオーシャンしないトランスオーシャン航空運航路線が登場する予定(以前小牧と山形間に就航していたようなので初めてではない)となっている。南西航空として1967年に発足し、1993年に現在の会社名に社名変更。同じく沖縄県の離島路線を運航する琉球エアコミューターはJTAの子会社であり、どちらもIATAコードは「NU」なのはそのためである。

出発の1時間くらい前には保安検査場を通過して、出発を待った。いろんな航空会社に乗ってみたいと思っているので、特に修行僧的なことはしていないが、一応クレジットカードはJALカードを使用していて、マイルはJALをメインに貯めている。JALカード「Club est」会員なので、20代のうちは修行しなくても、年間5回サクララウンジが利用できる。那覇空港にはサクララウンジが2ヵ所あり、保安検査場の左手にあるサクララウンジのほかに、バスで飛行機まで移動する搭乗口の横にアネックスと呼ばれる小さなサクララウンジがある。せっかくなので、アネックスに行ってみた。当然のごとく人はおらず、貸し切り。スマホの充電が危機的状況だったので、充電しつつしばらく休憩した。
出発の20分前になると事前改札、優先改札が開始され、グループ3以降の乗客はひとまとまりに搭乗となった。どうやら帰りの便はガラガラの様子。JTAは現在はBoeing 737-800型機のみを保有し、クラスJと普通席の2席種が用意されている。クラスJは割と埋まっていたようだが、後方の席は空席が多かった。
乗車(搭乗)記録8
JTA58便
那覇空港→福岡空港 Boeing 737-800

ドアが閉まり、プッシュバックされると滑走路へと移動。出発機が並んでいたので、出発までに少し時間がかかったが、乗った飛行機の後ろには戦闘機が数機待機。訓練飛行だろうか、戦闘機には全く無知だがかっこよかった。那覇空港は航空自衛隊も使用する空港で、スクランブル発進も頻発することで知られる。日本の防衛の最前線にある基地でもある。

那覇空港を離陸した飛行機は、少し上昇したあとに、一旦推力を下げて沖縄の街を機窓の右側に見ながら水平飛行する。これは離陸した先に位置する米軍嘉手納基地がある関係で、飛行する高度に制限があるため。話には聞いていたが、しばらくの間沖縄の海を見ながら飛行。そして、制限空域を抜けると再びエンジンの推力を上げて、今度はどんどん上昇。あっという間に雲の上に出る。この日は、シートベルト着用のサインが長く点灯する可能性ありとの放送がかかっていたが、空の上は案外穏やかで、すぐにシートベルト着用のサインが消えた。

鹿児島県の離島の上空を飛行していくが、なかなか島の姿は見えなかった。というか、離島がどのサイズ感で見えるのかがよくわかっていないので、見逃していただけかもしれない。最近は小さい飛行機にばかり乗りすぎていて、去年の春以来久しぶりにWi-fiに接続できる飛行機に搭乗した。Wi-fiが接続できると、今どの辺を飛んでいるのか、フライトレーダーを見ながら過ごせるので楽しい。九州本土が近づいてくると、雲の隙間からトカラ列島の島の一つである諏訪瀬島が見えた。今も活発に活動する火山の島だが、ここには80人ほどが暮らしている。空港もあり、鹿児島空港から新日本航空という航空会社がチャーター便を運航している。

九州本土はほとんど雲の中。位置的には鹿児島県の串木野あたりに差し掛かったところから降下を開始して、徐々に高度を下げていく。しばらく飛行すると天草の上空には雲がなく、熊本県の苓北町や天草市河浦~本渡のあたりが見えた。その先長崎県の島原半島も晴れていて、口之津、加佐津、そして小浜と島原半島の西のエリアが見え、諫早市街からは西九州新幹線の高架を見ながら飛行。嬉野、武雄温泉、厳木、山本などの各駅を空から眺めて、唐津へと高度を下げて行った。

唐津からはさっきの天気の良さはなんだったのかというくらいのドン曇りとなり、福岡空港へのサークリングアプローチを開始。定刻より早く福岡空港へと着陸した。那覇から1時間20分で福岡に到着。これをもって初めての沖縄の旅、そして47都道府県制覇の旅は幕を閉じた。

降機して到着口の方に歩いていくと、隣のスポットには羽田へ向かうAirbus A350-900が駐機中。この機材も運航開始から間もないころに乗っていないしばらく搭乗していないので、そろそろBoeing 737やエンブラエル機材以外の機材に乗りたいと考えながら出口へ。今年の後半になると国際線に投入予定のAirbus A350-1000の姿も見れるようになるからそれも楽しみである。あえて昼間の飛行機を選んだので、まだ時刻は17時。しばらくデッキから寒さに身悶えながら飛行機を見て帰路についた。
・終わりに
沖縄といえば夏のイメージが強い中で、真逆の季節に沖縄に行ったが、とにかく暖かかった。プロ野球のキャンプを沖縄でやる意味を肌身を通して感じた。九州でも日中10℃に満たない時もあるこの季節。沖縄は20℃を越えていて、昼は半袖で十分だった。旅行した次の日は日本列島に最強寒波が到来して、九州も雪景色になった。前日に見たエメラルドグリーンの海は幻だったような気がしながら、一気に20℃近い気温差を味わうことになった。
2月に入り、沖縄・宮崎ではキャンプが開始された。この旅で訪れた那覇や浦添・名護などの球場も多くのファンが詰めかけているだろう。日ハムがキャンプを行っている名護では、ポンセ投手が練習の合間に海岸で読書したり、海で泳いでいたとか。その海はまさしく、「~沖縄バスで名護へ~」の記事で写真を掲載した砂浜。タイムリーな記事に九州から再び名護の海を思い出している。
★今回の初乗車路線
【鉄道路線】
沖縄都市モノレール 沖縄都市モノレール線 那覇空港-てだこ浦西
【バス路線】
沖縄バス[77]名護東線 那覇バスターミナル-名護バスターミナル
沖縄バス[120]名護西空港線 名護バスターミナル-那覇空港
【航空路線】
ソラシドエア 鹿児島-那覇線
日本トランスオーシャン航空 那覇-福岡線