【旅行記】札幌近郊乗り鉄旅~当別・あいの里教育大駅に立ち寄りながら札幌へ戻る~

 
 札幌から札沼線(学園都市線)の普通列車に乗車し、終点の北海道医療大学に到着。これで北海道内の鉄道巡りにも一区切りをつけることができた。ここからも引き続き北海道の旅を続けていく。この後は、北海道医療大学駅の今について見た後、当別・あいの里教育大駅に立ち寄りながら、札沼線を戻り、その後は路線バスに乗車して札幌市街地へと戻った。

大学に直結し、乗り換え拠点の役割を持つ北海道医療大学駅

 現在の札沼線の終点となっている北海道医療大学駅。駅名の通り、駅前には北海道医療大学があり、利用者の多くは、ここへ通学する学生や勤務する職員となっている。改札前からは大学構内への通路が直結。屋根付きの通路は駅前の道路の上を越えて、大学の建物へと繋がっている。
この駅は、この地に大学が開設される際、大学側の請願によって設置された駅である。1981年に大学前仮乗降場として開設され、翌年駅へ昇格。1995年に現在の駅名となった。2012年に札沼線が電化された際には、この駅がその北限となり、2020年に北海道医療大学-新十津川間が廃止された後は、この駅が札沼線の終着駅となっている。
 電化される以前から、列車の運行系統は当別・北海道医療大学で分割されており、札幌方面からの列車の大半はこの駅が発着、石狩月形・新十津川方面の列車は当別駅で折り返す形となっていた。そのため、新十津川方面へ向かう列車の乗り換えは、ここではなく当別駅が担っていた。
 駅は特殊な配置の2面2線。駅舎側の線路が2番線、新十津川方面へ繋がっていた方の線路が1番線となっており、どちらのホームも札幌方面を向いた頭端式のような配置となっている。もともとは棒線駅だったが、1995年に行き止まり式の2番線を追加している。
 
 やがて駅前には1台のバスが入ってきた。駅舎前のバス停に停車し、その後駅を出ていった。このバスは札沼線の廃止代替バスとして運行されている当別-月形間のバス「と~べる号」。運行は当別町の下段モータースという会社が行っている。
 北海道医療大学-新十津川間の廃止にあたっては、その代替バスとして、当別-月形間、月形-浦臼間に路線バスが新たに設定された。当別-月形間は下段モータースが、月形-浦臼間は美唄自動車学校(自動車学校を運営する一方、路線バス事業も手掛けている)が「かばと~る号」という形で運行している。一方、浦臼-新十津川間は、もともと札沼線に並行して北海道中央バスの滝川-浦臼線が走っていたため、これを活用する形となり、新たな路線開設は行われなかった。なお、滝川-浦臼線は2022年に中央バスが撤退し、現在は浦臼町営バスとして運行されている。
 このように現在も札沼線の廃止代替バスは、途中で乗り換えが必要でありながらも、新十津川方面へ向かう交通手段として維持されている。今回の旅でこの先へ行くことも考えたが、時間的な制約もあり、今後の旅の宿題とすることとした。
 北海道医療大学駅は、それまで実質的に大学関係者向けの駅のような位置づけだったが、以北区間の廃止にあたり、マイカーやバスから列車への乗り換え拠点として整備された。もともと駅には大学構内への通路を挟んで反対側にも駅舎があったが、2015年頃に撤去されていた。その後、改めて反対側に待合スペースが設けられ、ここで月形方面へのバスを待てるようになっている。また駅前にはパークアンドライド用の駐車場が整備され、多くの車が停まっていた。おそらく月形方面からここに車を停め、札幌市街地へ向かう人も多いのだろう。今は大学直結の駅であるとともに、廃止された札沼線区間からの乗り換え拠点としての役割も担っている。
 
 線路と並走する道路の向かい側には、北海道医療大学の敷地が広がっている。同大学は薬学部、歯学部、看護福祉学部などを擁する総合的な医療大学で、ホームページによれば学生数は約3,500名となっている。周辺はとてものどかで緑が多いが、大学敷地内には建物が密集しており、ここだけ小さな街が広がっているような印象を受けた。
 現在は多くの大学生でにぎわう北海道医療大学駅。しかし、大学は2028年度に北広島市のFビレッジへ移転することがすでに発表されている。そのため、数年後にはここから大学がなくなる予定である。JR北海道は現時点で、駅名を変更する予定としているものの、札沼線の区間廃止については考えていないとしている。現在の北海道医療大学駅は、今見てきたように札沼線北部区間の廃止に伴って再整備が行われ、乗り換え拠点という新たな役割を持つようになった。大学がなくなった後も、本数は減少する可能性があるものの、その役割は引き続き担っていくことになるのだろう。この駅から大学生たちのにぎやかな声が消える日も近い。
 
 前話でも載せた札沼線の終端部。今はレールはすっかり錆び、車止めの向こうには架線の終端を示す標識が立っている。廃線跡には現在も多くの区間でレールが残されているようだが、残念ながら、もうここを列車が走ることはない。札沼線のこの先の区間は、2020年5月7日付で廃止された。本来はゴールデンウイーク最終日に最終運行を迎える予定だった。しかし、新型コロナウイルスの影響による緊急事態宣言の発表を受け、4月17日が突如として最終運行日となり、その後廃止日まで全列車運休という措置が取られた。
 駅ホームの脇には国道275号線が並行して走っており、その先にはのどかな景色が広がっている。国道はこのあたりだけ片側2車線となっており、やや速度を上げながら車が行き交っていく。その傍らには、役目を終えた札沼線の廃線跡が続いていた。鉄道ファンにとっては、どこか寂しさを感じる光景だった。
 なお、国道275号線は札幌を出た後、当別・月形・沼田を経て道北方面へ伸びていく道路であり、そのルートの一部は札沼線や深名線、さらに天北線といった、かつての鉄道路線とも並行するように続いている。

731系の普通列車で一駅戻り、当別駅を訪ねる

 さて、北海道医療大学で北海道の全線完乗を達成した後は、折り返して札幌市街地へと戻る。ただ、時間にはまだ余裕があり、単純に往復するだけでは面白くない。そこで帰りは札沼線をそのまま乗り通すのではなく、途中で寄り道をしながら別ルートで戻ることにした。まずは北海道医療大学から、先ほど乗ってきた列車の後続となる普通列車で一駅戻り、この駅が所在する当別町の中心部に位置する当別駅へ向かった。
 やってきたのは731系3両編成。前話で書いた通り、これまで札幌都市圏の普通・快速列車に乗車した際は毎回721系ばかりで、731系や733系(函館地区で使用される1000番台を除く)にはまだ乗車したことがなかった。ここにきて、ようやく731系に乗車することとなる。
 731系は1996年に登場した車両で、最大の特徴は、気動車でありながら同等の性能を持つキハ201系と協調運転が可能な点にある。運用によっては733系や721系との併結も行われており、札幌都市圏の通勤・通学輸送を支える存在となっている。
 
 乗車した時点では、まだ車内に乗客の姿はほとんどなかった。しかし発車時刻が近づくにつれ、大学生たちが次々と乗り込んでくる。発車する頃には、車内の座席はほぼ埋まっていた。
 大学専用列車のようになった車内は、講義を終えた学生たちの話し声でとてもにぎやか。その中に混じる数名の一般客は、次の当別駅までの短い時間、どこか肩身の狭い思いをしながら列車に揺られることになる。しかし同時に、この路線が北海道医療大学駅まで伸びている意味、その存在意義のようなものを少し垣間見た気がした。
 
乗車記録 No.9 札沼線(学園都市線) 普通 札幌行 北海道医療大学→当別 731系
 
 もう少し731系に揺られていたいと思いつつも、列車はわずか5分で当別駅へ到着した。また731系には、これから先の北海道の旅でも何度となくお世話になることだろう。そんなことを考えながら列車を見送る。そしていつの日か、朝に運行されている小樽-札幌間のキハ201系との協調運転列車にも乗ってみたい、そう思いながら、ホームを後にした。

札幌市街地の北に位置する当別町と玄関口・当別駅

 当別町の玄関口である当別駅。札沼線自体は現在も北海道医療大学まで運行されているが、今見てきたように、それは大学への通学輸送という役割が大きいためであり、現在の札沼線において実質的にもっとも北側に位置する市街地隣接駅は、ここ当別駅である。かつては石狩当別という駅名だったが、2022年3月のダイヤ改正に合わせて、現在の当別駅へ改称された。
 新十津川まで列車が運転されていた頃は、北側区間へ向かう列車の多くがこの駅発着で運転されており、札幌方面へ直通する列車では増解結も行われていた。現在も一部列車は北海道医療大学まで行かず、この駅で折り返している。駅は2面3線構造で、1番線を上り列車、2番線を下り列車、3番線を折り返し列車が使用している。
 当別駅は有人駅で、みどりの窓口も設置されている。同時に、オペレーター通話対応の指定券券売機も設置されていた。せっかくなので、明日乗車する特急列車の指定券をここで受け取ることにする。札沼線内では、数日後のみどりの窓口営業終了が発表されている駅も複数あったが、この当別駅については、今後も営業が継続されるようだった。
 
 当別町は札幌市・江別市の北に位置する町で、人口はおよそ1万5千人。札沼線では現在、ロイズタウン、太美、当別、北海道医療大学の4駅が町内に所在している。
 駅は橋上駅舎となっており、南北両側に出口が設けられている。市街地も駅の両側に広がっており、北側には当別町役場や総合体育館、南側には小規模ながら商店街や繁華街が形成されている。駅前には、先ほど北海道医療大学駅でも見かけた下段モータースの路線バスが停車していた。やがて「月形駅」行きの表示を掲げ、駅前を発車していく。路線バスはこのほか、あいの里教育大駅を経由して北海道医療大学あいの里キャンパス方面へ向かう系統も運行されている。以前は江別方面への路線も存在したそうだが、こちらは10年ほど前に廃止されたという。
 駅前に広がる小さな市街地を少し歩いてみた。駅前から伸びる道路をひたすらまっすぐ進めば、一度も曲がることなく札幌市中心部、時計台の脇を通る道へと辿り着く。さらにその先では、北1条・宮の沢通を経て、午前中に路線バスで少しだけ走った花川通へと繋がっている。
 時々、身近な道路を「一度も曲がらなかったらどこまで行けるのだろう」と考える、妙な遊びのようなことをしてしまう。道路というものもなかなか面白いもので、ただまっすぐ進んでいくだけで、思いがけない場所へ辿り着いたりする。

733系3000番台の普通列車であいの里教育大へ

 駅へ戻ると、ちょうど札幌方面からの普通列車が到着したところだった。札幌市街や北海道医療大学へ通学していると思われる学生たちと駅前ですれ違う。列車はここで対向列車との交換を行った後、終点の北海道医療大学へ向かっていった。
 車両を見て驚いたのは、Uシート連結の733系だったこと。調べてみると、運用の都合でUシート付き編成が札沼線へ入線することも珍しくないらしい。この場合、札沼線内ではUシート車両は無料開放となる。
 
 当別からは北海道医療大学で折り返してきた733系3000番台で運行の普通札幌行きに乗車。無料開放のUシートにも乗ってみたいところだが、当然この時間は大学生で混雑しているので、空いていた最後尾の車両に着席した。
 次はあいの里教育大駅を目指す。先ほどの731系も初乗車だったが、この733系も札幌地区で活躍する車両は初乗車となる。札幌に行けばいつでも出会えて、いつでも乗れるような気がする733系だが、721系を引き当てる力が強すぎて、こちらもまたこれまで乗車する機会がなかった。列車は太美・ロイズタウンと停車した後、石狩川を渡り、市街地へと戻っていった。
 
乗車記録 No.10 札沼線(学園都市線) 普通 札幌行 当別→あいの里教育大 733系3000番台
 
 当別駅からおよそ15分で列車はあいの里教育大に到着。ここで列車を下車した。札沼線の旅はここまで。このあとは路線バスと地下鉄を乗り継いで、札幌市街地中心部へと戻る。全区間の乗り通しは転換クロスの721系で景色を眺めて楽しむことができたが、その後も731系と733系に乗車することができ、車両という面で充実した旅だった。札幌都市圏ではこの他にもレアな735系という車両も活躍している。今回は乗車することはできなかったが、いずれは乗車してみたい。
 やがて往路で乗車した721系が札幌で折り返して帰ってきた。ここあいの里教育大は札沼線の複線区間と単線区間の境目。先述の通り、札沼線は八軒からあいの里教育大間が複線区間となっている。列車は駅を発車すると、単線区間へ入り、その先のカーブで姿を消した。

ニュータウンの表玄関としての役割を果たすあいの里教育大駅

 あいの里は札幌市北区の郊外に位置するニュータウン。あいの里教育大駅は、このニュータウンの表玄関としての役割を果たしている。北区はバリエーションが豊かな区で、札幌駅北口や北海道大学があるのも北区なら、麻生や新琴似周辺も北区、そして石狩川に近い郊外のこのあたりもまた北区である。
 「あいの里」は1980年以降に開発されたニュータウンで、ここあいの里教育大駅も、駅名の由来となった北海道教育大学がニュータウン内へ移転するのをきっかけに請願され、1986年に開業している。ニュータウン内には、あいの里教育大駅とあいの里公園駅の二つの駅がある。中心的な役割はあいの里教育大駅が担い、札沼線単独駅における利用者数は、新琴似駅に次いで2番目に多い。
 
 駅は手狭な作りでホームは狭い。先述の通り、札沼線は八軒からここまでが複線、この先は単線となっている。このニュータウンを出た直後に石狩川を渡り、札幌市街地を出るため、前後で乗客の数も大きく変わる。そのため、札幌からやってきた列車はその一部が隣のあいの里公園で折り返す。以前はあいの里教育大駅でも折り返し列車が設定されていたが、現在はない。
 駅には南北両側に改札があるが、北側が正面玄関となっている。この時間帯は学生の姿が多かった。北海道教育大学には附属の小中学校もある。見た感じでは中学生くらいに見えたので、そこの生徒たちなのだろうか。
 駅は有人駅で、旅行時点ではみどりの窓口も営業していたが、数日後に新琴似駅や篠路駅などとともに営業を終了。従来から設置されているオペレーター通話型の指定席券売機が、その役割を引き継いでいる。
 
 駅前はいかにもニュータウンという雰囲気で、先ほどいた当別駅の、少し寂れた地方都市のような空気感とはまったく異なっている。駅前には商業施設や、1階部分に店舗が入居した団地が立ち並び、その間には遊歩道が整備されていて、ニュータウンの奥へと続いている。その周辺には戸建て住宅が広がっており、典型的なニュータウンらしい構造となっている。個人的には、有名な観光地を巡るより、こうしたニュータウンの街並みを眺めて歩く方が実は好きだったりする。
 
 駅前のバス停には、次々とバスがやってくる。次はここから発着するバス路線の一つに乗車することにした。あいの里教育大駅からは、地下鉄麻生駅や栄町駅へ向かうバスが多く発着している。札沼線に加え、こうしたバス路線もまた、あいの里ニュータウンと札幌市街地を結ぶ重要な役割を果たしている。夕方の帰宅時間帯となり、駅前を発着するバスにも多くの人が乗り込んでいた。

北海道中央バスの東69系統北札苗線で環状通東駅へ

 地下鉄麻生駅や栄町駅へ向かうバスも興味深いが、これらは基本的に創成川通や札沼線に近いエリアを走っていく。旅行の計画を立てる際、バス路線図と睨めっこしながら調べていると、ここから1路線だけ東へ向かう系統を発見した。このバスは、あいの里教育大駅から東豊線の環状通東駅を結んでいるらしい。こういう路線を見つけると、つい乗ってみたくなるのは交通マニアの性である。
 乗車したのは、東69系統・環状通東駅行き。この路線は北札苗線と呼ばれ、環状通東駅とあいの里教育大駅を結んでいる。東区には地下鉄東豊線が走っているものの、市街地の多くは東豊線から離れており、バスが主要な移動手段となっている。今回は、東区の交通拠点の一つである環状通東駅から、東苗穂の市街地を抜け、さらに北上してあいの里教育大駅へ至るこの路線を、環状通東駅へ近づく方向で利用してみることにした。
 
乗車記録 No.11 北海道中央バス[東69]北札苗線 環状通東駅行 あいの里教育大駅→環状通東駅
 
 あいの里教育大駅前を発車すると、バスはまもなく交差点を右折し、ニュータウンを横切る道道128号茨戸・福移通へと入る。交差点の角には北海道医療大学病院があり、車窓には団地や戸建て住宅が続く。緑が多く、道路も広々としているのが、いかにもニュータウンらしい。やがて札沼線を跨ぐ跨線橋を通過する。車窓には、あいの里公園駅に停車する733系の姿が見えていた
 
 あいの里のニュータウンが広がるのも、この跨線橋のあたりまで。その先は市街地を離れ、ごみ処理施設やリサイクル関連企業などが点在するエリアへと入っていく。時刻は17時を回ろうとしており、各バス停から数人ずつ乗客が乗り込んできて、車内の人数も徐々に増えていった。
 道道128号は、豊平川と石狩川の合流部付近で大きくカーブし、道路も片側2車線から1車線へと変わる。おそらく将来的には、この先も江別方面へ延伸され、札幌市街地外周の環状道路の一部となる構想があるのだろう。しかし現状では、このあたりが環状ルートの末端となっているようだった。
 
 バスはやがて中沼地区へ入る。近くには観光地として知られるモエレ沼があり、その沼と豊平川に挟まれる形で住宅街が広がっている。その住宅街の中にある中沼小学校通バス停は、現在乗車している東69系統の区間便と、経路違いで運行される東79系統の発着拠点となっており、バス停脇には小規模な待機場も設けられている。
 さらに中沼地区を抜け、運輸会社の事務所や駐車場が点在するエリアを走っていくと、車窓には再びバスの待機場が見えてきた。こちらは豊畑バス停に設けられた折り返し拠点で、ここからも複数の路線が発着している。そういえば、一昨年に地下鉄麻生駅から丘珠空港へ向かった際に乗車したバスも、この豊畑行きだったことを思い出した。
 
 豊畑バス停を通り過ぎた直後、小さな川を渡ると、そこからバスは東苗穂の市街地へと入っていく。引き続き、中沼方面から続く通りを走っていくが、モエレ沼付近からは「三角点通」という道路名が付けられている。
 再び市街地へ入ったバスは、次第に利用客も増えていく。バス停によっては行列ができている場所もあった。経路や行き先の異なるバスも多く走っているため、すべての人がこのバスへ乗り込むわけではなかったが、市街地の中心部へ近づくにつれ、車内の混雑も徐々に激しくなっていった。
 札樽道と交差し、そのまま三角点通を進むと、バスは東営業所前を通過する。このあたりからは運行本数も増え、前後に別系統のバスが連なるようになる。三角点通の西側、東営業所に隣接した場所には札幌刑務所がある。この刑務所は、航空写真で見ると建物配置がカニのように見えることで知られている。
 さらにイオンモール札幌苗穂店の脇を通過し、環状通との大きな交差点へ差しかかると、バスはここを右折。あとは環状通を西へ進み、終点の環状通東駅へ向かう。この頃には車内は立ち客も多数となっており、バスはそのまま終点・環状通東駅へ到着。駅に隣接して設けられたバスターミナルの降車場でバスを降りた。
 
 あいの里教育大駅から、札幌市街地の東側を経由して環状通東駅へ到着。札沼線とはまったく異なるルートで、市街地中心部近くまで戻ってきた。東苗穂周辺には鉄道路線がなく、こうしたエリアを通る機会はバスでなければなかなかない。札幌の街の広がりを感じるにはちょうど良い路線で、改めて札幌市街地の大きさを実感することができた。
 環状通東駅は、その名の通り環状通との交点に設けられた駅である。そもそも、今バスで走ってきた環状通は、札幌市中心部の周囲を取り囲むように整備されたバイパス道路で、中央区、豊平区、東区、北区を巡るようなルートとなっている。
 もっとも「環状」を名乗ってはいるものの、北海道大学周辺では道路が繋がっておらず、完全な環状道路になっているわけではない。ちなみに、午前中に乗車した地下鉄東西線も、二十四軒―円山公園間ではこの環状通の地下を走っている。
 バスターミナルからは東苗穂方面への路線が多数発着しているほか、札幌駅や地下鉄白石駅方面へのバスも運行されている。また、新千歳空港とサッポロビール園を結ぶ空港連絡バスもここへ乗り入れている。

地下鉄東豊線で札幌駅へ戻り、2日目の旅を終える

 環状通東駅からは、地下鉄東豊線の福住行きに乗車し、札幌駅へと戻った。初めて北海道を訪れた2021年、札幌に到着したその足で最初に乗りに行ったのが、この東豊線だった。ゴムタイヤ式地下鉄という、札幌ならではの乗り物に乗ってみたいと思い、この時は札幌から栄町、さらに福住、大通と乗車した。何の試合もイベントも開催されていない札幌ドームをわざわざ見に行ったことを、今でもよく覚えている。
 
 一方の東豊線は、やはり札幌方面へ向かう列車が非常に混雑していた。東西線が7両編成、南北線が6両編成であるのに対し、東豊線は4両編成と短い。そのため、ラッシュ時間帯の混雑はかなり激しい。一方、自分が乗車した福住行き列車は逆方向となるため比較的空いており、わずかな時間ながら座って移動することができた。
 
乗車記録 No.12 札幌市営地下鉄東豊線 普通 福住行 環状通東→さっぽろ 9000形
 
 やがて東豊線のさっぽろ駅へ到着。2日目は札幌駅近くのホテルを予約していた。この後はJR札幌駅へ移動し、少しだけ列車を撮影。その後、駅ビルで夕食を買い込み、ホテルへ向かう。こうして、この日の旅、そして札幌周辺を巡った2日間の旅を終えた。
 
続く