【旅行記】宮崎交通路線バスの旅~高鍋・西都エリア編~ その2

宮崎市内方面から続く路線バス網の北限へ

 
乗車記録 No.7
宮崎交通
川南・都農経由 道の駅つの行
高鍋バスセンター→道の駅つの
 
 高鍋バスセンターから乗車するのは道の駅つの行のバス。この路線が宮崎市側、さらにその先は遠く長崎などから続くSUNQパス運営委員会加盟バス会社の路線の終端となる。もともとは日向市方面へ向かうバス路線だったものの、残念ながら区間短縮され、現在は道の駅つのが終点となっている。これまで乗ってきた路線を組み合わせると、遠く佐世保や伊万里からここまで路線バスだけで移動したことになるわけで、九州の路線バスの路線網の広さに改めて驚く。
 
 バスが来てびっくり。なんと直前に宮交シティから木城まで乗車したバスと同じバスだった。都農行きは基本的に国道10号線を北上するが途中の川南と終点の都農周辺で旧道へと入り、狭い道を走っていく。川南の中心部には「トロントロン」というバス停があるが、これは列記とした地名で交差点の名前もトロントロンとなっている。
 
 終点の道の駅つのに到着。ここから日向市方面には宮崎交通の路線はない。地元のコミュニティバスを使うと、途中徒歩区間を挟んで日向市方面へ向かえないことはないらしいので、興味のある人は是非行ってみてほしい。以前路線バス乗り継ぎ旅の番組では都農でコミュニティバスへ乗り継ごうとバス停で待っていたところ、バスがバス停を経由せずに曲がって行ってしまうというハプニングがあったらしい。道の駅つので少し休憩して、ここからは都農駅まで歩く。高鍋駅と同様に都農も中心部と駅が離れていて、道の駅つのから都農駅までは20分ほど徒歩でかかる。途中で折り返しの高鍋行のバスがやってきた(一番上の写真)。
 
 都農駅は簡易委託駅で都農町が駅の営業を行っている。割と海に近い場所にあり、跨線橋の上からは海が見える。日豊本線は海端を走る路線だが、おそらく風対策で海岸線が林になっていて、案外海が見える場所は少ない。見えたとしてもチラチラと見える程度の場所が多く、小丸川や一ッ瀬川など、川を渡る瞬間が一番よく見える。
 
乗車記録 No.8
日豊本線 普通 宮崎空港行
都農→高鍋 817系
 
 この日何度目か忘れた高鍋駅。ここから再び高鍋バスセンター行きに乗車する。高鍋駅前を通るバス路線では新富経由の西都-高鍋線のみ高鍋駅構内には入らず、高鍋駅前バス停のみを経由する。高鍋駅から高鍋市街へ向かう際には、高鍋駅バス停の時刻表だけでなく、高鍋駅前バス停の時刻表もチェックするとよい。本当は高鍋バスセンターまで乗車するつもりだったが、次のバスまで時間があったので、その手前のバス停で下車し、高鍋の商店街通りを歩くことにした。
 
乗車記録 No.9
宮崎交通 高鍋バスセンター行
高鍋駅前→中央通
 
 江戸時代から続く城下町だけあって中心部も結構広く大きい。高鍋町の人口は2万人ほど。同じ宮崎県ではえびの市よりも人口が多く、市を名乗ってもいい街の大きさだと思う。焼酎の製造が盛んでバスセンターの近くにも焼酎メーカーがある。宮崎は鹿児島と並んで焼酎の生産が盛んなエリア。自分は飲まないので銘柄を言われても全く分からないが、詳しい人なら知っている銘柄があるかもしれない。
 
乗車記録 No.10
宮崎交通
三納代経由 西都バスセンター行
高鍋バスセンター→西都バスセンター
 
 高鍋バスセンターからは日向新富駅・三納代経由の西都バスセンターでこの日2回目の西都バスセンターへ。朝に乗った一丁田経由のバスと異なり、この路線は日向新富駅周辺までは宮崎市内へ向かう路線と同じ道を走り、そこから新田原の台地の下に沿って一ッ瀬川の北側を西都へと向かう。日中のバスなので、またしても終始貸切。新田原基地周辺では離陸する戦闘機の姿が何機が見えた。離陸のときの音はすさまじく、走行中のバス車内からもバスの音が聞こえなくなるほどの爆音が轟く。
 
乗車記録 No.11
宮崎交通
新名爪・花ケ島経由 宮崎駅行
西都バスセンター→宮崎駅
 
 2度目の西都バスセンターからは宮崎駅行のバスに乗車する。西都と宮崎市内を結ぶ路線は宮崎交通の幹線路線の一つで、多くの便が運行されている。基本的に一般の路線バス車両で運行されるが、乗車したのは高速バスに使用される車両。実は西都と宮崎を結ぶバスの中には1日1往復だけ宮崎西IC~西都IC間で東九州道を走るバスがある。朝の宮崎市内行きと夜の西都方面行が運転されていて、その送り込みの便は高速道路を経由しないが、高速バスに使用される車両が使われる乗り得バスとなっている。
 
 朝に乗車した西都-佐土原高校線と同じ経路で東春田へ向かい、途中でこまめに乗客を拾う。やはり宮崎市内行きというだけで他の路線とは乗客の数が違う。東春田から一旦山を越えて宮崎市内へと入っていく。バス停で待つ乗客も突然高速バスのような車両が現れるので、乗っていいのか困惑している様子だった。
 
 宮崎市内に入り終点の宮崎駅が近づくと大きな交差点を通過する。江平五差路交差点で、日本一危険な交差点として話題に上がる交差点である。宮崎市内にはこの江平五差路交差点と中村交差点という複雑な形状をした交差点が南北に2つ存在する。この江平五差路交差点は2018年に交通事故の件数が日本ワーストだったことから一時期日本で最も危険な交差点としてメディアに取り上げられていた。現在は様々な対策により、事故件数は減少しているようだが、矢印信号の向きが複雑すぎて確かに初見では難しい。
 
乗車記録 No.12
宮崎交通
宮崎空港・高速道経由 西都城バスセンター行
宮崎駅→都城駅前
 
 宮崎駅に到着し、高鍋方面の路線バスの旅はここで終了。あとは高速バスで宮崎をあとにする。ただ帰るには少し早いので、せっかくなら1日乗車券を活用してもう少し先まで進んでみることにした。宮崎駅からは西都城バスセンター行きの高速道路経由便に乗車し都城駅へ。高速道路経由ながら、1日乗車券が使えるバス路線で、往復するだけで元が取れる。宮崎市街と宮崎空港で乗客を拾うが、通勤や通学で利用する人も多いようだった。
 
乗車記録 No.13
高崎観光バス
医師会病院・高城総合支所前経由 雀ヶ野行
都城駅→都城北
 
 都城市は街の中心部と高速バスのりばがかなり離れており、都城市街から都城北バス停に向かうには乗車した宮崎-都城線に乗車して途中の高速都城北入口バス停で下車するか、小林行のバスで太郎坊バス停で下車するか、1日乗車券は使えないが、高崎観光バスの雀ヶ野線もしくは炭床線で都城北バス停で下車するかのいずれかでアクセスできる。ただ宮崎交通のバス路線は18時までには最終バスが行ってしまうので、18時以降は高崎観光バス一択となる。都城駅から都城北まで雀ヶ野行に乗車。この路線は以前雀ヶ野終点まで乗車し、宮崎市内方面に向かった時に使った路線で、以前は宮崎交通の路線だったものを高崎観光バスが引き継いだ路線となっている。日が沈みかけた都城北バス停に到着。福岡、熊本、新八代、長崎(現在は季節運行)へ向かう高速バスが発着する都城の玄関口となっている。ここから高速バスで宮崎をあとにした。

 
 

★今回の初乗車路線

【バス路線】
宮崎交通 高鍋-西都線(一丁田経由) 高鍋駅~西都バスセンター間
西都-佐土原高校線 西都バスセンター~佐土原駅間
宮交シティ-木城温泉館湯らら 宮交シティ~木城温泉館湯らら間
高鍋-都農線 高鍋バスセンター~道の駅つの間
高鍋-西都線(三納代経由) 高鍋バスセンター~西都バスセンター間
宮崎-都城線(高速道経由) 宮崎駅-高木原間
※高木原~西都城バスセンター間は過去に乗車済み