【旅行記】札幌近郊乗り鉄旅~JAL羽田-旭川線で北海道を去る~
札幌近辺の鉄道路線を巡った後、旭川空港から帰るはずだった今回の旅は、管制システムトラブルによる飛行機欠航により、4日目に突入した。旭川に延泊して迎えたこの日は、いよいよ九州へと帰り、この旅を終える。ここでは旭川駅から羽田空港への帰路の旅路を振り返る。
延泊して迎えた4日目、旭川から九州へ帰路に就く

思いがけず生じた旅の4日目。この日の旭川は曇り。朝方は一時雨も降ったようで、ホテルの客室から外を見ると、道路には水たまりができていた。ただ、この先は雨の心配はなさそうだった。
朝は9時半ごろまでゆっくりとホテルに滞在し、少しリモートで仕事の雑務を済ませてからチェックアウト。その後は旭川駅へ向かい、バスを待った。4日間の旅というのは年に1回程度企画するため、特別珍しいわけではない。しかし、今回は急遽生まれた4日目ということもあり、そろそろ地元が恋しくなってきた。別に地元が嫌いだから旅をしているわけではない。地元は地元で好きである。
旭川駅では少し裏手の公園を歩いてみた。忠別川と市街地に挟まれる形の旭川駅。駅の表側と裏側であまりにも印象が異なるところが、少し気に入っている。こんな駅、最近どこかで見たような気がしたが、それは敦賀駅のことだった。敦賀駅も新幹線の開業とともに駅の裏側に新たな出入口が設けられた。こちらも川に面しているため、駅周辺の雰囲気が表と裏でかなり異なる。裏手のロータリーの造りも、両駅でどこか似ているように感じた。河川敷の公園にはスイセンの花が咲いている。まだ桜は蕾のまま。九州とは1か月半ほど季節が遅いだろうか。それでも季節は巡る。

この日の目標は、無事に自宅へ帰ること。ただそれだけである。もはや暇つぶしの定番と呼べるほど普段からフライトレーダーばかり眺めているが、さすがに今日は飛行機も順調に飛んでいて安心した。思い返せば、羽田で前泊した時の部屋番号がゾロ目だったり、札沼線では狙ったわけでもなく721系が現れたりと、昨日の飛行機の欠航を除けば、基本的には運に恵まれた旅だった。飛行機の欠航も決して不運だったとは思わない。北海道をもう1日楽しむことができ、今もなお旅が続いていると考えれば、それもまた悪くない出来事だった。もうすぐ始まる大移動の前の静寂。旭川での残り少ない時間を、のんびりと過ごした。
旭川電気軌道の一般路線バスで旭川空港へ

さて、旭川駅からは改めて旭川空港へ向かう。昨日は道北バスが運行する旭川空港直行便を利用した。同じ路線をもう一度利用するのも面白くないので、この日は別ルートで空港へ向かうことにした。航空便に接続する旭川電気軌道の空港連絡バスにも乗ってみたかったが、空港で昼食をとる予定だったため、その前に発車する一般路線バスに乗車することにした。

旭川駅から乗車したのは、旭川電気軌道の75系統「東神楽・旭川空港線」旭川空港行き。旭川空港へは空港バスのほか、路線バス2路線を利用できることは前話でも触れたが、この路線は旭川市街地から東神楽町を経由して旭川空港へ向かう一般路線である。もう一つは旭岳方面へ向かう路線が空港を経由する(写真は旭川駅に停車していた同社の別の路線バス車両)。
この路線は旭川駅から市街地を経由した後、旭川市に隣接し、空港所在地でもある東神楽町の中心部を経由して旭川空港へ向かう。本数は1日3往復と少ないが、これは空港まで乗り入れる便の本数である。旭川市街地と東神楽町を結ぶバス自体は1時間に1〜2本程度運行されているものの、多くは東神楽バスセンター止まりか、隣の東川町を経由して旭川市街地へ戻る循環系統となっている。
一般路線バスのため、使用されるのは通常の路線バスタイプの車両で、乗客も半数以上が地元利用者だった。バス窓口の券売機で発売されている空港までの乗車券も利用できる。空港連絡バスは飛行機の出発1時間ほど前に空港へ到着する便が多いため、昨日利用した直行便と同様、早めに空港へ向かいたい場合には、この路線も便利である。
乗車記録 No.19
旭川電気軌道[75]東神楽・旭川空港線 旭川空港行
旭川駅前→旭川空港

"二度目の正直"でバスに乗り込み、旭川空港へ向かう。車内は前方に地元客、後方に空港利用客という配置で、10名ほどの乗客を乗せて旭川駅を発車し、市街地へと繰り出した。昨日利用した直行便は富良野線と並走するルートだったが、この路線はそれとは全く異なる経路で空港を目指す。駅前の大通りを進んだ後、国道39号へ入り、市街地を東へ進んでいった。
乗車しているバスの前方には、旭川と帯広を結ぶ都市間バス「ノースライナー」の姿があった。帯広とは反対方向へ進んでいたので不思議に思って調べてみると、富良野・狩勝峠経由の便に加え、1日1往復だけ上川・士幌を経由し、大雪山の東側に位置する三国峠を越える便があることを知った。峠越えの区間にはどのような景色が広がっているのか気になるところで、いつかこのルートにも乗ってみたいと思う。

国道39号線の4条通へ入ったバスは市街地中心部を進む。やがて宗谷本線の高架橋が頭上を越えていく。交差部には旭川四条駅があり、周辺にはレトロな商店街が広がっている。その後も少し直進し、4条通23丁目交差点で右折して東神楽線という道へ入った。このあたりから地元客も少しずつ下車していく。旭川市街地のバス停は北海道らしく「○条○丁目」がほとんどで、土地勘のない旅行者には少々難しい。バス窓口に掲出された路線図にも、「○の○」という省略表記がずらりと並んでいたのが印象的だった。

マグネトロンなどの電子部品を製造する東芝ホクト電子の工場横を通過すると、バスはまもなく大正橋を渡り、忠別川を越える。橋は上り坂となっていて、その先には神楽岡の住宅地が広がる。昨日利用した空港直行便や富良野線は、この住宅地の西側を通って空港へ向かっていたが、この路線は東側を経由する。一方、航空便接続の空港連絡バスは、ホクト電子付近で交差する南6条通を進み、しばらく忠別川の北側を走る。
橋のたもとの交差点で左折すれば東神楽方面だが、このバスは神楽岡の住宅地を一巡した後、少し遠回りをする形で再び東神楽線へ戻る。神楽岡には旭川市街地から多くの路線バスが乗り入れており、さらに住宅地の中心部まで入り込む系統もある。高台から周囲を眺めながら坂を下ると、バスは旭神地区へ入り、ロードサイド店舗が並ぶエリアを抜けていく。やがて市街地はいったん終わりとなった。

一瞬だけのどかな景色が広がるが、それも束の間。旭川市から東神楽町へ入ると、今度はひじり野の住宅街へと入っていく。東神楽町役場などがある中心部はもう少し先だが、この町の人口の多くはこのニュータウンに集中している。バスは住宅街の中央を貫く道道を進み、途中のバス停では地元利用者が乗り降りした。住宅街を抜けると、いよいよ旭川から続いていた市街地も終わり、周囲にはのどかな風景が広がる。「東神楽6号」「東神楽7号」といったバス停を淡々と通過していくが、この路線は「○条○丁目」や「○号」など数字が付く停留所が多い。以前札幌市電に乗車した際にも感じたが、こうした停留所名には北海道らしさを感じる。

遠くに雲へ山頂を隠した大雪山を眺めながら進むと、やがてバスは東神楽町の中心部へ入り、役場に併設された東神楽バスセンターに到着した。ここで地元の乗客は全員下車する。先述のとおり、旭川市街地からここまではバスの本数も比較的多く、その手前のひじり野を経由する便はさらに多い。このバスは東神楽バスセンターを出ると、次は終点の旭川空港である。ここまでの一般路線が、そのまま空港まで延長運転されるような形となっている。
空港利用客だけを乗せたバスは東神楽バスセンターを発車し、旭川空港を目指す。空港は東神楽町中心部から10分ほど離れた町の外れに位置している。しばらく進むと、高台の上に空港施設が姿を現した。最後に坂道を駆け上がると、バスは旭川空港に到着した。
筆者も24時間ぶりに旭川空港へ戻ってきた。到着後はカウンターで搭乗手続きを済ませ、搭乗券を受け取る。JALやANAで紙の搭乗券を受け取って搭乗するのは、おそらくこれが初めてだった。その後は空港内のフードコートで昼食をとり、搭乗機の到着を待った。
旭川そして道北の空の玄関口、旭川空港

さて、旭川空港からはJALの羽田空港行きに搭乗し、1日遅れで北海道を去る。
昨日は振替の手続きを済ませると、そのまま駅へ戻ったため、空港ターミナルをゆっくり見て回ることはできなかった。空港をじっくり見学するのは今日が初めてである。ターミナルは正面から見て左側に国際線施設、中央に国内線出発ロビー、右側に国内線到着ロビーが配置されている。搭乗手続きカウンターと到着口は少し離れており、バスの乗り場・降り場も出発と到着でそれぞれ異なる。2階にはフードコートと土産物店、3階には展望デッキがあり、飛行機利用だけでなく、周辺観光の休憩スポットとしても利用できる。
旭川市と東神楽町にまたがる場所に位置する旭川空港。ターミナルビルは東神楽町内にあり、旭川の空の玄関口としてだけでなく、道北地域の空の玄関口としての役割も担っている。北海道の空港では、新千歳空港、函館空港に次いで3番目の利用者数を誇る。2026年夏ダイヤでは、JAL・AIRDOの羽田線に加え、ジェットスター・ジャパンの成田線が毎日運航されている。毎日運航の定期便は東京方面のみで、その他の地域へは羽田・成田で乗り継ぐか、JRや高速バスで新千歳空港へ向かい、そこから各地への便を利用することになる。一方、観光需要や帰省需要が高まる夏季には、JALが伊丹線、ANAが中部線を季節運航している。普段はAIRDOとのコードシェア便のみが乗り入れるANAだが、夏季に限っては自社運航便も発着する。旭川から札幌までは陸路で約1時間半と近いため、札幌便は設定されていない。道内空港で札幌便が就航していないのは、帯広空港、紋別空港、そして旭川空港の3空港である。
国際線設備も備えており、今年3月まではタイガーエア台湾による台北(桃園)線が運航されていた。かつてはアシアナ航空の仁川線や吉祥航空の上海(浦東)線も就航していたが、現在はいずれも運休となっており、定期国際線の運航はない。
JALの羽田-旭川線で旭川・北海道を去る

今回はJAL便を乗り継ぎ、九州へと帰る。福岡まで特典航空券で予約していたが、昨日の欠航の影響で、両便とも翌日の同便へ振り替えていた。
JALの羽田-旭川線は1日4往復の運航。機材は朝夕の2往復がBoeing 737-800、日中の2往復がBoeing 767-300ERで運航されている。AIRDOは通常、全便がBoeing 767-300ERで運航されているため、比較的規模の小さい空港でありながら、多くの便が中型機で運航される少し珍しい空港でもある。
この日は朝から各方面への便が順調に運航されていた。搭乗機は朝に羽田-徳島間を往復した後、旭川へ飛来。旭川空港にはほぼ定刻で到着した。展望デッキで搭乗機を撮影した後、筆者も保安検査を通過し、搭乗待合室へ向かった。
翌日便へ振り替えたため、座席は通路側になるかもしれないと思っていたが、幸い翼より後方の窓側席を確保することができた。窓が翼に少しかかる位置のため、自分で座席指定をする際には普段あまり選ばない場所だが、今回はこのような事情もあり、贅沢は言っていられない。このあとの機窓写真は少し見えにくいものもあるが、窓側を確保できただけでも十分だった。一方、羽田から乗り継ぐ福岡行きは残念ながら通路側となった。ただ、羽田-福岡線はこれまで何度も利用している路線である。旭川-羽田線で窓側を確保できただけでも運が良かった。
乗車(搭乗)記録 No.20
JAL554便
旭川空港→羽田空港 Boeing 767-300(ER)

出発時刻の15分ほど前に搭乗が始まり、順番に従って機内へ。搭乗は順調に進みドアクローズとなったが、ちょうど隣のスポットにAIRDO機が到着するところだったため、その到着を待ってからプッシュバックを開始した。機内中央付近の座席だったため全体を見渡せたわけではないが、ツアー客の利用もあり、機内はほぼ満席だった。

周囲を山々に囲まれた旭川空港では、どちらの方向へ離陸した場合でも、飛行機は空港周辺で旋回上昇し、一度空港上空を通過してから芦別方面へ向かう。しばらく滑走路上で待機した後、滑走路34から離陸。搭乗機は先ほどバスで通った東神楽町の市街地と、その周辺に広がる大地を真下に眺めながら旋回し、やがて離陸した旭川空港の滑走路が機窓に姿を現した。

その後、搭乗機は雲の中へ。雲の中ではやや強めに揺れたものの、雲自体は薄く、ほどなくして揺れは収まり、雲の上へ抜けた。この日、日本の上空には寒気が流れ込み、北海道上空もその影響でやや大気の状態が不安定となっていた。東側には標高2,000mを超える大雪山系の山々が連なっており、こうした地形の影響もあるのかもしれない。雲を抜けると何事もなかったかのように揺れは収まり、ほどなくしてシートベルト着用サインも消灯した。揺れる飛行機はあまり得意ではないので、早めに落ち着いて安堵するとともに、無事に北海道を旅立てたことにもほっとした。

青空の上へ出た搭乗機は、その後道内を南下して北海道を離れる。おおよその飛行経路は富良野市付近の上空から太平洋沿岸の鵡川町方面へ向かうルート。機窓には昨日、根室本線の列車で通った芦別市街地の姿も見えた。
陸路では2時間以上かかる旭川空港-新千歳空港間も、山々を一直線に越えていく飛行機ならわずか数分。ほどなくして北海道を離れ、太平洋上へ出た。このあたりでは新千歳空港を離陸した便も次々と航路へ合流し、本州を目指していく。

機内では飲み物のサービスが始まり、JALに搭乗した時の楽しみの一つである「スカイタイム」で一息つく。そうしているうちに搭乗機は青森県上空へ。機窓には下北半島のまっすぐな海岸線や小川原湖、米軍三沢基地が見えた。その後、八戸市付近で内陸へ進路を変え、岩手県、宮城県、福島県の上空を経由して羽田を目指す。岩手県上空では女満別や釧路など、道東方面からの便も合流してくる。

その後も小刻みな揺れはあったものの、飛行は順調だった。しかし南へ進むにつれて、飛行高度より高い位置にも雲が広がり始め、その後もしばらく不安定な空の中を飛行した。この日は全国的には晴れの予報だったが、寒気やジェット気流の影響で上空のコンディションはあまり良くなかったらしい。地上も高い雲が広がり、薄曇りの空となっていた。飛行高度は異なるため単純な比較はできないが、ちょうど1年前に搭乗した仙台-福岡線でも、似たような空模様だったことを思い出す。春や秋は地上では穏やかな日が多い一方、上空では季節の変わり目らしい空気のせめぎ合いが起きている。機窓には雪を積もらせた岩手山の姿が見えた。

その後は次第に眼下の雲が厚くなり、地上の景色は見えなくなっていった。宮城県を縦断し、福島県上空へ差しかかると降下を開始する。降下中も雲の影響で揺れる可能性があるとのことで、シートベルト着用サインは早めに点灯し、そのまま着陸まで消えることはなかった。しかし幸い発達した雲には遭遇せず、大きく揺れることもなく、搭乗機は羽田空港へ向けて高度を下げていった。

茨城県へ入ると雲の下へ抜け、再び地上の景色が見えるようになった。この日はD滑走路へ着陸する。西日本方面路線では離陸時によく利用するD滑走路だが、北日本方面から到着してこの滑走路へ着陸するのは今回が初めてだった。筑波山付近では、北日本方面からの便に加え、北米方面から到着する便も羽田への進入経路に合流してくる。フライトレーダーを見ると、後方にはサンフランシスコ発のJAL1便も続いていた。

北日本方面からの便がD滑走路へ着陸する際は、西日本方面からの便はB滑走路へ着陸する運用となる。この運用では、千葉市付近で両方向からの進入経路が交差する。運が良ければ、西日本方面からの便は眼下に、北日本方面からの便は上方に、それぞれ羽田を目指す飛行機を見ることができる。
旋回すると、機窓には同じ方向へ旋回する1機の飛行機が見えた。どうやら後方を飛んでいたJAL1便のBoeing 777-300ERが、B滑走路への進入経路へ入ったようだ。JALのトップナンバー便と並ぶように羽田空港へ近づいていく。

前日の予報では全国的に晴れとなっていたものの、実際には薄曇りの空だった。遠くに東京スカイツリーを眺めながら、搭乗機はD滑走路23へと進入する。東京湾上はやや風が強く、機体は時折風にあおられながら高度を下げていく。やがてD滑走路へ着陸。旭川からの飛行時間は1時間36分。あっという間に東京へ戻ってきた。

D滑走路から第1ターミナルへ向かい、搭乗機は5番スポットへ到着。旭川からのフライトは無事に幕を閉じた。まずは無事に羽田へ到着できたことにほっと胸をなで下ろす。
旭川では肌寒さを感じたが、東京は過ごしやすい気温だった。到着は多少遅れたものの、ここでは1時間半の乗り継ぎ時間を確保していたため問題はない。搭乗口で振り返ると、搭乗機はこのあと出雲行きとなるようだった。筆者が乗り継ぐ福岡便は、その後を追う形で出発する。朝から徳島を往復し、旭川へ飛び、さらに出雲へ向かう。飛行機にとっては近場なのかもしれないが、本当に大忙しだなと思う。
乗車(搭乗)記録 No.21
JAL327便
羽田空港→福岡空港 Airbus A350-900
羽田空港では福岡行きへ乗り継ぎ、九州へ戻った。機材はAirbus A350-900。2019年の就航直後に旅とは別件で搭乗して以来、久しぶりの搭乗となる。実は昨年も搭乗する予定だったが、Boeing 787-8への機材変更となり、叶わなかった。
当初の予約では窓側席を指定していたが、翌日便へ振り替えたため、この区間は通路側となり、機窓を楽しむことはできなかった。それでも離着陸の様子はモニターで眺めながら、福岡へ戻る。福岡空港にはほぼ定刻で到着。思わぬ欠航によって1日延びた今回の旅も、こうして無事に幕を閉じた。
おわりに
管制システムの不具合で帰りの飛行機が欠航するというアクシデントが発生し、旅程を1日延ばすことになった今回の旅。ハプニングはありながらも、目的を果たし、無事に帰ることができたことに、ひとまず安堵している。旅にハプニングは付き物。何かしらのハプニングが発生した旅というのは、より一層思い出として深く刻まれるものだ。今回の旅もまた、その一つとなるだろう。
さて、今回の旅は札幌市近郊を走る未乗3路線に乗車し、北海道の鉄軌道路線を完乗することが大きな目標だった。札幌での日程は順調に進み、札沼線の普通列車で到着した北海道医療大学駅で、無事に全線完乗を達成することができた。
広大な北海道。鉄道路線の数自体は多くないものの、九州からは遠く、一度に乗車できる路線も限られるため、毎年のように足を運び、さまざまな路線に乗車してきた印象がある。おそらく効率を重視すれば、もっと短期間で完乗できたはずだが、周辺の路線バスに乗車してみたり、さまざまな空港を利用したりと、その路線を訪ねるまで、そして訪ねてからの旅程を計画する時間も楽しかった。また、それぞれ異なる表情を持つ街や観光地を訪ねる時間も貴重な経験となった。九州とは異なり、寒く雪の多い北海道。車窓や街を歩く中で垣間見る暮らしの違いを見つける瞬間もまた、旅する楽しさを感じさせてくれた。
ところで、北海道の鉄路は今、大きな岐路に直面している。旅行直前には、輸送密度が200人以上2,000人未満となる「黄色線区」と呼ばれる区間について、今後、沿線自治体と上下分離方式の導入などを協議していく方針がJR北海道から発表された。この黄色線区は、JR北海道が単独での維持が困難としている線区で、今回の旅で急遽乗車することになった富良野線のほか、宗谷本線の名寄以北、石北本線、釧網本線などが含まれている。これらの路線については、今後沿線自治体との協議が行われ、それぞれの将来の在り方が話し合われていくことになる。一部は道内の幹線路線として重要な役割を担っているものの、利用者数は決して多くないのが現実である。各路線にどのような判断が下されるのか注視するとともに、機会とタイミングが合えば、ぜひ再訪してみたいと考えている。
一方で、旅行記の中でも触れたように、北海道ではこれまでにも数多くの鉄道路線が廃止されてきた。今後は、そうした鉄道がなくなった地域も含め、都市間バスや路線バスを利用して未踏の地を訪ねる旅も企画してみたい。現時点でも、いくつか訪ねてみたい場所がある。次回の北海道旅がいつになるかはまだ未定だが、またバスや列車の車窓から北海道らしい景色を眺め、まだ見ぬ街や風景を訪ねることができる日を楽しみにしながら、新たな旅の計画を練りたい。
次旅
その他の北海道の旅行記
今回初めて乗車した路線・区間
【航空路線】
AIRDO 羽田空港-新千歳空港 (AIRDO便に初搭乗)
JAL 旭川空港-羽田空港
【鉄道路線】
札幌市電 都心線 西4丁目-すすきの
札幌市電 山鼻線 すすきの-中央図書館前
札幌市電 山鼻西線 中央図書館-西15丁目
札幌市電 一条線 西5丁目-西4丁目
札幌市営地下鉄 東西線 宮の沢-新さっぽろ
JR北海道 札沼線 桑園-北海道医療大学
【バス路線】
北海道中央バス エアポートライナー 新千歳空港-札幌駅前
北海道中央バス [16] 花畔団地線 札幌ターミナル-石狩庁舎前
北海道中央バス [宮47] 手稲線 花畔-宮の沢駅
北海道中央バス [東69] 北札苗線 あいの里教育大駅-環状通東駅
道北バス 旭川空港線(直行便) 旭川駅-旭川空港
旭川電気軌道 [75] 東神楽・旭川空港線 旭川駅-旭川空港